草統一使いの呟き

草統一使いの呟き

主にポケモンのことで、気が向いたら書きます。

【 草統一で2度目のレート2000に到達できなかったお話 】~レギュレーションF草統一備忘録~

 みなさん、こんにちは!Kionです。


 今回は、S1に草統一でレート2144を記録して以来、久しぶりに本気で草統一に挑戦しました。と言うのも、ランクマッチS15において草統一で私に続いて2人目のレート2000到達者が出たことに刺激された事が発端です。そういった経緯から、S16~S17において草統一で再びレート2000を目指すことにしました。


 なお、結論から申し上げますと、レート2000に到達することは叶いませんでした。とはいえ、折角色々と考察した内容を一切公表しないのは勿体ないというわけで、レギュレーションの切り替わりに合わせて、記事として纏めることにしました。



目次

 

構築の作成経緯

※構築の中身だけ気になる人は、目次から個体紹介にジャンプを推奨します。

 S1以降、『スコヴィラン』以外の勝ち筋が思い浮かばなかったこともあり、考察がストップしていましたが、DLCによって色々と強化されたので去年の年末くらいから、考察を再開していました。


 当時、DLC第一弾からしばらく期間が経っていたこともあり、草統一の界隈では特性『がんじょう』によって、対面性能が高い『岩オーガポン』が強いという流れがあったのですが、S1で『サーフゴー』相手に散々いいようにやられた思い出があるので、『サーフゴー』に無力な『岩オーガポン』よりも、『炎オーガポン』をうまく使えたほうが強いというのが持論でした。


 したがって、『炎オーガポンを使って勝つ』というところから考察をスタートさせました。試運転段階では耐久に厚くした『炎オーガポン』を使うことで、『サーフゴー』だけでなく、環境に多い『パオジアン』、『カイリュー』、『ハバタクカミ』などに対しても、対面である程度戦えることがわかりました。しかし、元々の耐久値がそこまで高くはないため、1-1交換ができれば御の字といった具合で、サイクル戦で『パオジアン』を温存されるだけで選出が崩壊してしまったり、削れた状態でテラスタルを切らないと対面のポケモンに勝てなくなってしまう状況が発生したり、後続にも『オーガポン』並みのパワーをもったポケモンが複数いないとゲームが成り立たないということが分かりました。


 また、当初は後続として『エルフーン+抜きエース』という昔ながらの戦法を採用していましたが、『エルフーン』が4災など強力な悪タイプや、『サーフゴー』に無力である点、テラスタル択や、環境における先制技の蔓延によってエース1体で全抜きするのが難しい点などから、環境にあった構築を用意できていないというのが所感でした。

 したがって、12月~1月末の段階では、『オーガポン炎』は強いけど、現状は使い方を間違えている。既知の戦法は環境にあっていないというのが結論でした。そこで、未知の起用法を見つけるために、しばらく構築記事をあさっていたわけですが、おあつらえ向きの記事が2月から3月にかけて立て続けに出ました。

 

yakuchihi.hatenablog.com

 

shikuro496.hatenablog.com

 

 

 上記の二つ記事の構築概要としては、前者はテラスタルを切った『チオンジェン』と『ゴリランダー』を軸に有利対面を作ってサイクル戦を仕掛けるタイプの構築であるのに対し、後者は対面で苦手なポケモンを処理しながら『スコヴィラン』or『ハヤシガメ』を通すタイプの構築であると私は考えました。

 

 特に、前者の『やくちひ』さんの記事を読んだときは、衝撃を受けました。それまで、私の中で今の草統一ではサイクル戦は不可能であるという先入観がありましたが、『パオジアン』、『カイリュー』、『ハバタクカミ』、『炎オーガポン』といった環境を代表する高火力のポケモンを相手に、草統一で真っ向からサイクル戦が成り立つ事に、目から鱗が落ちる思いでした。考察に行き詰っていた私にとって、まさにうってつけの構築記事でした。


 実際に『チオンジェン』を使ってみると、記事通り確かな性能を実感すると伴に、先発した耐久ポケモンに対して、即時にテラスタルを切ることに既視感を覚えました。

 

そう、6世代~7世代における『メガフシギバナ』です。

 

 当時も、先発に『フシギバナ』を出し、メガシンカをすることで耐性を変え、対面性能とサイクルの軸としての安定性を確保していたことを思い出しました。もちろんメガシンカと違い、テラスタルでは数値そのものは変化しません。しかしながら、耐性面で考えると、テラスタルに軍配があがることから、当時と比較しても、安定した戦い方が可能であると感じました。

 

 また、『チオンジェン』+『ゴリランダー』の並びについてですが、『ハバタクカミ』、『カイリュー』、『オーガポン』、『パオジアン』、『水ウーラオス』、『暁ガチグマ』、所謂BIG6と呼ばれるトップメタのうち、『暁ガチグマ』と『水ウーラオス』を除けば、『パオジアン』などの物理アタッカーは『チオンジェン』が、『ハバタクカミ』などの特殊アタッカーは『ゴリランダー』がといった具合に2体の並びで役割が完結しており、『チオンジェン』の微妙に足りない回復数値と、炎タイプの弱点を『グラスフィールド』で補完できる点も加味すると並びとしての完成度が非常に高いことがわかりました。したがって、今回は『やくちひ』さんの構築をベースに考察を進めていくことにしました。


 さて、前述の通り、『チオンジェン』+『ゴリランダー』の並びの完成度が高いので、2体で役割を遂行できない相手に対する補完としての3体目を考えることにしました。『やくちひ』さんの記事では、いくつか重いポケモンについて言及がありましたが、そのなかでも『チオンジェン』の変化技に対して選出されやすい『サーフゴー』に対して不利なのはよくないと感じました。そこで、@1の補完として、最初に言及した耐久型の『炎オーガポン』を組み合わせればよいのではないか?と考えました。『チオンジェン』と『ゴリランダー』では、サーフゴーの『トリック』や『わるだくみ』、『みがわり』の展開を止めることは不可能なので、そこを『トリック』無効かつ、『かたやぶり』で『おうごんのからだ』を貫通することで、『アンコール』による積み展開の阻止が可能な『炎オーガポン』が補完として合っていると考えました。

 

 実際に使ってみると、補完としての『サーフゴー』メタだけでなく、対面性能を活かして、他2体が撃ち漏らした相手を『炎オーガポン』で仕留めることができる為、足りないピースがうまく嵌りました。


 構築の軸になる並びができた為、次に、この3体の並びで対応できないポケモンの対策を考え始めました。すぐに対策が必要だと感じたのは、『オオニューラ』、『キラフロル』、『グライオン』、『ドヒドイデ』など、毒でサイクルを崩してくるタイプの相手でした。これについては、『チオンジェン』のテラスタルを毒か鋼タイプにでもしない限り、『チオンジェン』軸でサイクル戦に勝つことは難しいです。そして、テラスタルを毒タイプにした場合、氷や炎など相性的に有利が取れていたタイプに勝てなくなる為、断念しました。


 したがって、毒タイプ複合で『どくどく』や『どくびし』を回避するパターンや、弱点を突いて対面で殴り勝てるポケモンを模索する必要があるわけですが、前者を満たせるポケモンは多いものの、打点不足かつ、『キラフロル』や『オオニューラ』の高火力によって安定しないことが多く、後者の殴り勝てるポケモンに関しては、『ドヒドイデ』や『グライオン』を殴りで突破できるポケモン自体が少数な為、全てをカバーできるポケモンを見つけるのは難題でした。

 

 これについては、紹介した記事の後者、『496』さんの記事に答えが書いてありました。毒技に対して鋼テラスタルを切った『スコヴィラン』で、起点にしてしまえばよいのです。しかしながら、設置技や麻痺など起点作成無しのスコヴィランを単体で運用することは数値的に難しいと言わざるを得ません。そこで、起点作成兼、毒展開の阻止の両条件を満たせるポケモンとして『へびにらみ』、『ちょうはつ』を覚える『ジャローダ』を併せて採用しました。これについては、相手の並びによって『スコヴィラン』を選出できない場合でも、メタ対象に対して一定の役割が期待できるため、良かったと言える点です。


 最後に、『はたきおとす』で『チオンジェン』の回復リソースを削ってくる『トドロクツキ』と、構築が物理偏重気味で耐久型『ブリジュラス』が重かったので、両方に打点がある両刀スカーフ『マスカーニャ』を採用することで、ひとまず構築として完成しました。

 

S16使用構築

 結果としてS16において、この構築はシーズン終盤に2つのロムで3桁順位に到達し、レーティングも1900台に乗りましたが、残念ながら2000台に乗せることは叶いませんでした

 

↓レート2000以外は無価値としたばかりに、Xの投稿以外に碌な記録が残ってない。


 原因としては、最終日2日前くらいからの環境の微妙な変化に対応できなかったこと、耐久型『ブリジュラス』や『暁ガチグマ』といった苦手なポケモンに対しての、明確な答えが見つからなかったことが考えられます。しかし、それまで勝率6割前後を維持していたのが、途端に4割を切るレベルで勝てなくなっていたので、原因不明としか言いようがないというのも正直な感想です。

 

 S16の結果をデータ分析したところ、対戦した構築における採用数が多いポケモン上位10位内において選出率が50%を超えているにも拘らず、勝率が40%と低いことから、『ブリジュラス』への対策枠は必須であると考えられました。


 まず、勝てない原因としては、単純に耐久が高すぎること、『ステルスロック』+『ほえる』or『ドラゴンテール』によって、『チオンジェン』の耐久値が大きく削がれること、ステロがあることで選出全体のサイクルの試行回数が減ること、能力が上がった状態の『ボディプレス』に対して既存の構築では受けだしができない事、『こだわりメガネ』持ちなど特殊型の高火力で押し切られることが考えられました。対面で削り切ることならば、『チオンジェン』や『マスカーニャ』が可能ですが、前者は『ブリジュラス』で消耗した結果、本来の役割対象に役割遂行ができなくなってしまう事、後者は低耐久であることから、初手対面で合わせないと、『ゴリランダー』の『とんぼ返り』を挟む以外に受け出しする方法が無い為、新しく補完としての対策枠を考える必要があります。

 

 なお、特殊型と物理受け型、両方の型を一遍に対策することは難しい為、どちらかに絞ることにしました。今回は、S17序盤における『ブリジュラス』の持ち物採用率において、『オボンのみ』と『たべのこし』が併せて45%を占めていたことから、耐久型の対策を考えることにしました。


 さて、単純な対策としては、『ちょうはつ』でステロを撒かせない事、草霊でボディプレを透かすことが考えられますが、前者は対面で合わせないと意味がない事、後者はボディプレに対して受けが効くものの、ステロ+交代技を防げない為、このままでは有効な対策とは言い難いです。

 

 そこで、次に考えたのがステロを撒かれる前提で、『こうそくスピン』などの除去技で対応できないかというアプローチです。草タイプにおける候補としては、『こうそくスピン』、『きりばらい』の2択ですが、これらを覚えるポケモン達の中で、最も有力であると考えたのが、『ジュナイパー』でした。理由としては、『かげぬい』により、相手のサイクル阻止ができること、『のろい』により耐久を無視した削りができること、『はねやすめ』でサイクル戦における継戦能力があること、ゴーストタイプでボディプレを透かせることがありました。交代技こそ防げないものの、ステロ除去さえできれば『チオンジェン』の耐久維持という至上命題はクリアできているため、有効だと考えました。

 

 実際、調整が固まってきて、運用に慣れたシーズン最終日は『ブリジュラス』意識で選出した19戦中15勝と7割後半の勝率を出している為、有効な戦法だと考えられます。ちなみにS17当初は、『ブリジュラス』メタとしての役割が『マスカーニャ』と被っていた為、『マスカーニャ』の枠に『ジュナイパー』を採用していましたが、最終日に『トドロクツキ』入りの構築に余りにも勝てていなかった為、後述する役割が薄くなっていた『ジャローダ』を抜いて『マスカーニャ』を再び採用していました。

 

S17使用構築

 結果として、S17はS16と違って一度も3桁に乗ることができず、ロムも一つしか動かす余裕がありませんでした。シーズン終盤の最高順位としては1300位台であり、レーティングも1900にすら届きませんでした

 

 原因としては、レギュレーションGが発表されたことに伴い、レギュレーションFに取り組む人口が大幅に減少したことで、相対的に環境が変化したことが考えられます。また、序盤にジュナイパーの運用方法に戸惑い、負けを積み重ねた結果、順位を取り戻すのに時間がかかりすぎたことも原因として考えられます。

 

個体紹介

チオンジェン

解説

 構築おける役割は、基本的に物理受けを担当している。主な役割対象としては、『カイリュー』、『パオジアン』、『炎オーガポン』、『トドロクツキ』などが挙げられる。環境の高火力に対して足りてない数値を特性で誤魔化しているが、ほかの耐久草タイプと違って、光合成を覚えないことから、HP管理を徹底しないと役割遂行ができなくなる為、注意が必要。特に、相手の構築が物理アタッカーばかりの場合、役割過多によってキャパシティオーバーして、負けることも間々あった為、役割を分散できるように他のポケモンで補完することが大事。


 持ち物については、『こだわりハチマキ』をもった『パオジアン』や『カイリュー』を意識して、『オボンのみ』とした。後述のダメ計に示す通り、オボンの回復量込みで、鉢巻悪テラス『かみくだく』や、鉢巻『げきりん』を2回耐えることができる。


 努力値の配分については、HPを252振りすると16nになるため、16n-1調整しているだけで、基本的にただのHB特化。現環境の高火力に対しては、これでも数値が足りないことがある為、明確な調整意図が作れない限り、特化したほうが良いと考えられる。Sの12振りは、252振り以外で、ある程度Sに振った『暁ガチグマ』がS91~S93くらいまで伸ばしているため、ワンチャンスで上を取れることを期待して振った。Sラインを気にしない場合は、Dに振った方が良いと考えている。


 技構成については、物理アタッカーに対する打点として『イカサマ』、回復リソースとしての『やどりぎのたね』は確定と考えている。『カタストロフィ』は後述のダメ計に示す通り、イカサマ』では『マルチスケイル』の『カイリュー』が確定2発では落とせないことから、相手が『こだわりハチマキ』をもっていた場合、こちらが受けきれず処理できない為、採用している。『ボディプレス』については、『パオジアン』に対して速攻できる点と、H4振り『イーユイ』相手に8割程度のダメージが期待できることから、『ゴリランダー』の『グラススライダー』と合わせて倒す目的として採用している。一応、『ボディプレス』の乱数次第で、『イカサマ』で『イーユイ』を削り切れる場合があるので、交代先に負担をかける場合は、HPが赤ゲージなっているときなど、『イカサマ』を押していた。

 

 元の記事で採用されていた『ギガドレイン』については、役割対象がおらず、撃っている余裕がある試合は、そもそもなくても勝てることが多い為不採用とした。『テラバースト』に関しては、『ハッサム』に対しての打点が『イカサマ』で十分なケースが多かったこと、『炎オーガポン』との併用から不採用としたが、初手対面になることが多いかつ、残数有利が取り易く、『とんぼがえり』によるサイクル戦の回避ができることなどを考えると魅力的な技である。場合によっては『ボディプレス』、『カタストロフィ』と変えてもよいかもしれない。


 テラスタイプについては、炎タイプで確定と考えている。ほかに候補としては、毒や水も考えられるが、どちらも環境の『パオジアン』に弱いタイプの為、没案となった。

 

与ダメージ計算例
イカサマ』
H167A204B115『カイリュー
→確定2発:57.4%~68.2%(マルチスケイル無効)
→確定4発:28.7%~34.1%(マルチスケイル有効)
→2回連続で高乱数を引かない限り倒せない

H155A172B104『オーガポン』
→確定2発:58.0%~68.3%

H187A140B104『オーガポン』
→確定3発:39.0%~46.5%

H196A165B110『霊獣ランドロス
→確定3発:41.3%~48.9%

H155A189B100『パオジアン』
→乱数3発99.5%:32.9%~38.7%

『ボディプレス』
H155B100『パオジアン』
→確定1発:131.6%~154.8%

H131B100『イーユイ』
→確定2発:77.8%~91.6%
イカサマの最小ダメが16%な為、イカサマ+ボディプレで乱数50%強倒せる

H197B165『ブリジュラス』
→乱数3発(80.4%):31.4%~37.5%

 

被ダメージ計算例
A204『カイリュー』@こだわりハチマキ
げきりん
→乱数2発(95.3%):48.6%~58.1%
→オボン込み2回耐え(一回目で低乱数を引いた場合を除く)
『じしん』
→確定2発:54.1%~64.5%
→オボン込み2回耐え(乱数80%強)

A204『カイリュー』@いかさまダイス
『スケイルショット』5回
→確定3発:39.2%~47.1%

A189『パオジアン』@こだわりハチマキ
かみくだく
→確定2発:53.4%~63.8%
→オボン込み2回耐え(乱数90%強)

A189『炎オーガポン』@テラスタル
『つたこんぼう』
→乱数3発(47.1%):30.3%~36.1%
『がんせきふうじ』
→確定3発:36.6%~43.9%
『じだんだ』
→乱数2発(45.3%):46.0%~54.4%

A165『霊獣ランドロス
『じしん』
→乱数2発(18.7%):43.9%~53.4%

 

ゴリランダー

解説

 構築の役割は、クッション兼スイーパー。基本的な立ち回りとしては、『ハバタクカミ』など、『チオンジェン』が勝てない特殊アタッカーに対して、あと投げから対面処理or『とんぼがえり』による対面操作をすること。

 

 努力値の配分については、耐久面はBをA204『カイリュー』の鉢巻『しんそく』を『グラスフィールド』の回復込みで2回耐え、DはC187『ハバタクカミ』の眼鏡『ムーンフォース』をフィールドの回復込みで2回耐えとしている。Sラインは4振り85族抜き抜きとしている。Aについては、明確な調整先はいないが、余りを振り切って、できるだけ高くした。
 
 技構成については、『グラススライダー』、『とんぼがえり』は固定枠として考えている。『ドラムアタック』については、『グラススライダー』だとHB『ハバタクカミ』に対して特化しても火力不足であることから、相手のS操作も兼ねて採用している。『10まんばりき』については、範囲をとった結果採用しているが、ノーマルテラス『暁ガチグマ』に対して無力であることから、『けたぐり』も候補に入るかもしれない。他にも候補としては、『はたきおとす』も入れて良いかもしれない。

 

 テラスタイプについては、『チオンジェン』とセットで選出を想定していることから、基本的に使うことがないので、耐性を補完できるタイプならなんでもいいと考えている。単体運用として選出しない限り、このポケモンでテラスタルを切るような試合は基本的に負け試合と考えている。

 

与ダメージ計算例
『グラススライダー』
H159B107『ハバタクカミ』
→乱数2発(7.8%):43.3%~51.5%

H131B75『ハバタクカミ』
→確定2発:75.5%~89.3%

『ドラムアタック』
H159B107『ハバタクカミ』
→確定2発:62.2%~73.5%
→『グラスフィールド』の回復込み、次の『グラススライダー』で確定1発

H131B75『ハバタクカミ』
→確定1発:107.6%~126.7%

 

被ダメージ計算例
C187『ハバタクカミ』@こだわりメガネ
ムーンフォース
→乱数2発(26.1%):44.4%~52.9%
→『グラスフィールド』の回復込みで、連続で最高乱数を引かれた場合を除いて2回耐える

A204『カイリュー』@こだわりハチマキ
しんそく
→乱数2発(21.4%):44.4%~52.3%
→『グラスフィールド』の回復込みで、2回耐える

 

オーガポン

解説

 この構築における役割は、対『サーフゴー』メタが中心だが、『グラススライダー』による撃ち漏らしに対するスイーパー、『つるぎのまい』による受け崩し、『アンコール』による起点作成など多岐に渡る。選出に困った時に、このポケモンを出しておけばなにかしら仕事してくれるので重宝した。

 

 努力値の配分については、物理はA204『カイリュー』の鉢巻『しんそく』を9割2回耐え、特殊はC205『ハバタクカミ』の眼鏡『パワージェム』を9割弱1回耐え、Sは準速100族抜きとしている。今回は、準速『イーユイ』を意識した結果、このSラインとしているが、『サーフゴー』メタに特化する場合は、Sラインを落としてDに厚くすべきだと考えられる。ミラーを意識する場合は、過去の記事から統計を取ったところ、耐久振りの場合、S130~S139まで幅があり、S137とS138が最も数が多いが、そこからS150~S153まで飛んで、それ以上はAS極振りであるパターンが多かった。したがって、耐久調整をする場合、S139までは落として良いと考えられる。また、今回は『いじっぱり』にしているが、これはテラスタル時にH4振り『イーユイ』が『がんせきふうじ』で、乱数8割で倒せるためである。

 

 技構成については、メイン火力としての『つたこんぼう』、S操作や『カイリュー』、『イーユイ』に対する打点としての『がんせきふうじ』は確定と考えているが、『つるぎのまい』、『アンコール』、『グラススライダー』については一長一短である。

 

 今回、『アンコール』を本採用しなかった理由としては、『チオンジェン』の前で『サーフゴー』に『わるだくみ』をされるケースよりも、『でんじは』をされるケースが最も多かった為である。その場合、あと投げした『オーガポン』は次ターン以降、『サーフゴー』の下から動くことになる為、『アンコール』が有効に働くケースは少ない。また、『サーフゴー』と一緒に選出されることが多い、『渦羽根アンコ』型の『カイリュー』を考えると、『でんじは』の次のターン、『サーフゴー』から『カイリュー』に引かれるケースが多く、やはり『アンコール』が不発に終わることが多い。

 

 なお、『がんせきふうじ』があることで、麻痺状態でも1回『がんせきふうじ』を入れると耐久型『カイリュー』の上が取れる場合が殆どなこと、『オーガポン』の火力が控えめなこともあって、『カイリュー』でそのまま居座られるケースが多い事から、『はねやすめ』を押されるターンに『つるぎのまい」を押すと、相手の受けを崩せる為、個人的には「つるぎのまい」は必須だと考えている。しかし、「アンコール」があれば勝てた試合があったことも事実である為、好みと構築の相性次第で変えた方が良い。

 

 ほかに候補としては、『タケルライコ』意識で『じぇれつく』、『パオジアン』意識で『にどげり』も考えられるが、上記3つに比べると、このポケモンで役割をこなす必要性も薄いことから、採用を見送った。

 

 テラスタイプについては、固定なので割愛。

 

与ダメージ計算例
『つたこんぼう』
H194B115『サーフゴー』
→乱数1発(68.7%):95.8%~112.3%

H194B161『サーフゴー』
→確定2発:68.0%~80.4%


『グラススライダー』
H159B107『ハバタクカミ』
→乱数2発(21.0%):44.0%~52.8%

H131B75『ハバタクカミ』
→確定2発:78.4%~92.3%

『がんせきふうじ』
H167B115『カイリュー
→確定3発:44.3%~52.6%

H197B161『カイリュー
→確定4発:27.4%~32.4%

H131B100『イーユイ』
→確定2発:66.1%~78.4%

 

被ダメージ計算例
C205『ハバタクカミ』@こだわりメガネ
ムーンフォース
→確定3発:37.7%~44.4%

シャドーボール
→確定2発:64.4%~75.9%

『パワージェム』
→乱数1発(12.5%):86.3%~101.6%

C205『ハバタクカミ』
シャドーボール
→乱数2発(6.2%):43.1%~51.3%

C203『サーフゴー』@こだわりメガネ
『ゴールドラッシュ』
→乱数2発(85.5%):47.5%~56.2%

A204『カイリュー』@こだわりハチマキ
しんそく
→乱数2発(8.2%):43.1%~51.3%

A200『水ウーラオス』@水テラス
『すいりゅれんだ』
→確定2発:81.9%~98.3%

 

スコヴィラン

解説

 構築における役割は、メインの軸で無理なポケモンを無理やり突破すること。主に受けループや、『キラフロル』、『オオニューラ』など毒タイプで崩してくる構築に対して初手選出する。後述する『ジャローダ』と併せて選出することもあったが、『ジャローダ』と併せても結果が変わらないことに気が付いた為、最終的に、単体運用することが増えた。

 

 努力値の配分については、Hは『みがわり』と『たべのこし』の効率を考えて16n+1、Sは準速サーフゴー抜き+1、一段階上昇で最速『テツノツツミ』を抜ける。余りをBDに振り分ける形となった。詳しい調整先については、過去の記事を参照していただきたい。技構成に『やどりぎのたね』を採用する場合は、Sの調整先として4振り『霊獣ランドロス』抜きくらいまで落として耐久に寄せた方がよいかもしれない。

 

 技構成については、『かえんほうしゃ』、『みがわり』、『まもる』、この3つは固定だと考えているが、『テラバースト』に関しては諸説ある。『やどりぎのたね』のほうが強いとする説もあるが、試合が長くなることを嫌った為、『テラバースト』を採用している。ただし、役割対象である『キラフロル』や『オオニューラ』の後続に『イーユイ』や『オーガポン炎』といった炎タイプがいる場合、試合時間を短縮しても、『ムラッけ』で当たりを引けないとそもそも勝てないケースが多いことから、始めからTOD狙いで継戦能力を維持するための『やどりぎたね』を採用すべきだったかもしれない。

 

 テラスタイプについては、前述の通り、『496』さんの記事を参考にした結果、『はがね』にしている。相手の炎タイプに対して無力なっているが、以前と違って、選出の機会がかなり絞られるため、役割に特化できるタイプにしている。

 

マスカーニャ

解説

 構築における役割は、『トドロクツキ』メタと、受けループなど厄介なポケモンに対する拘り『トリック』による起点作成としている。『トドロクツキ』の『はたきおとす』で『チオンジェン』のリソースが足りなくなることが多いため、『トドロクツキ』がいる場合は、メインの並びの@1として選出されやすい。『へんげんじざい』によるタイプ一致弱点に火力を依存している為、等倍相手には火力を期待してはいけない。『ジュナイパー』の採用にあたって、『ブリジュラス』のメタも兼任していたことから、役割が被っていた為、S17は一時期構築から外していた。しかし、その結果『トドロクツキ』に対する勝率が著しく落ちていた為、最終日は構築に復帰していた。

 

 努力値の配分については、Sは最速『トドロクツキ』を意識して最速120族と同速とした。AはH197B106『トドロクツキ』を『トリプルアクセル』で9割倒せるラインまで確保して、残りをCに振り切った。

 

 技構成については、『トドロクツキ』意識の『トリプルアクセル』、『ブリジュラス』意識の『はどうだん』、『炎オーガポン』意識のパワージェム、起点作成用の『トリック』といった具合にそれぞれ明確な役割がある。他にも候補はやまほどあるが、それは構築との相性補完による為、その場その場で変えるべきである。

 

 テラスタイプについては、S1に引き続き岩タイプとしているが、このポケモンでテラスタルを切る展開はほぼ無いため、採用した技と一致のタイプであればなんでも良い気がする。

 

与ダメージ計算例
トリプルアクセル
H197B106『トドロクツキ』
→乱数1発(93.7%):98.4%~118.7%

H196B110『霊獣ランドロス』@威嚇補正込み
→確定1発:126.5%~153.0%
→オボン込み確定1発

『パワージェム』
H155D116『炎オーガポン』
→確定2発:63.2%~74.8%

H131D140『イーユイ』
→確定2発:61.0%~73.2%

はどうだん
H197D117『ブリジュラス』
→乱数2発(90.2%):48.7%~57.8%


ジュナイパー

解説

 構築における役割は、耐久型『ブリジュラス』のメタ。『ブリジュラス』意識で採用したものの、『きりばらい』で設置技はすべて解除できることから、設置技要員の選出が読めるときは積極的に選出していた。S16は『ブリジュラス』に対する勝率が40%を切っていたが、S17は50%まで上昇した為、S17におけるMVPといっても過言ではない。

 

 努力値の配分については、元々耐久型『ブリジュラス』から不意に飛んでくる『りゅうせいぐん』意識でHDに寄せて使っていたが、耐久型ブリジュラスの場合、特殊技の採用ケースが少ないこと、『でんじは』+『アイアンヘッド』のブリジュラスに嵌められたことが理由で、HBに寄せる形となった。A125『ブリジュラス』の『アイアンヘッド』が乱数4発(18.5%)なことから、『ゴリランダー』のフィールドと合わせると、急所を除けば4回耐えることができる為、『アイへ→のろい→アイヘ』も耐えることができる。今回は、設置技に接触することを嫌って『あつぞこブーツ』での採用としているが、アイヘによる怯みを意識する場合は、『おんみつマント』の採用もありだと考えられる。

 

 技構成については、前述の通りである為、割愛。プレイングが詰め切れていない時期に『のろい』を撃つ余裕がなかった為、『ナイトヘッド』を採用した時期もあったが、『ナイトヘッド』では削りの性能としてイマイチだったこと、物理技しかない耐久型が殆どだったことから、調整を変えた結果、安定して『のろい』を使えることが分かった為、最終的に元の構成に落ち着いた。

 

 テラスタイプについては、基本的にチオンジェンの補完として選出する以上、このポケモンでテラスタルをしている時点で負けである為、相性補完が取れているならなんでもよいと考えられる。一度だけ、テラスタルによって『のろい』を積技にする戦法を取ったことがあるが、400戦やって1度しかない為、やはり必要はない。


ジャローダ

解説

 構築における役割は、起点作成兼、特殊アタッカーに対する切り返しとしている。『ヒードラン』、『暁ガチグマ』などの高耐久高火力の特殊アタッカーは構築全体として重く、初手対面で合わせに行く機会もそれなりあった為、相手の選出を読み切れたときは活躍していた。持ち物を『おんみつマント』としている理由は、『オオニューラ』や『キラフロル』に対して選出した際に、『ねこだまし』、『フェイタルクロー』、『キラースピン』など技の追加効果で役割を遂行できない点を嫌ったことが主な理由である。

 

 『スコヴィラン』で、テラスタルを、すぐに切らなくて済むように起点作成役として採用したものの、結局テラスタルに頼らざるを得ないケースの方が多く、初手の『ジャローダ』が倒されている分、残数的にTOD負けを誘発することから、最初から『スコヴィラン』で毒技に対して『みがわり』を狙っていく方が、残数有利が取れることに気が付いた為、S17の最終日は構築から外れた。

 

 努力値の配分については、物理面はA200『オオニューラ』の『フェイタルクロー』を9割弱で1回耐え、特殊面はC200『キラフロル』の+1『メテオビーム』を9割弱で1回耐えるよう調整した。Sは最速『水ウーラオス』意識で、この数値としているが、そもそも『水ウーラオス』自体が、この構築に対してほぼ選出されない為、もっと落としても良い可能性がある。ちなみに、最速『炎オーガポン』と対面して出オチすることも、間々あった為、持ち物を『きあいのタスキ』にして最速にする調整もありだったと考えられる。

 

 技構成については、最低限の打点として『リーフストーム』、起点作成用の『へびにらみ』、起点作成の阻止を目的とした『ちょうはつ』は確定でよいと考えている。『ミラーコート』については、倒すのが難しいポケモンに対する一発逆転要素として採用したが、初手で合わせられないと意味が無いため、腐り易い技である。『リーフストーム』による恩恵を活かす場合は、『テラバースト』のほうが使いやすくてよいかもしれない。

 

 テラスタイプについては、基本的にスコヴィランやチオンジェンと併せて選出する都合上、このポケモンでテラスタルを切っている時点で、その試合は負けであることから、タイプを変更しなかった。『リーフストーム』+『テラバースト』で全抜きを狙う場合は、替え得る意味があるが、今回の採用意図では変える意味がほぼ無い。

 

被ダメージ計算例

A200『オオニューラ』
『フェイタルクロー』
→乱数1発(12.5%):86.1%~102.7%

C200『キラフロル』
『メテオビーム』
→乱数1発(12.5%):86.1%~101.6%

ヘドロウェーブ
→乱数1発(50%):92.8%~109.3%
→C182の場合確定耐え

 

基本選出と立ち回りについて

基本選出

 基本的な選出は、
『チオンジェン』+『ゴリランダー』+『@1』

この形で選出していれば、どんな相手でもそれなりに戦うことができます。


『パオジアン』+『カイリュー』+『ハバタクカミ』
 上記のようなテンプレート気味な選出に対しては、『チオンジェン』と『ゴリランダー』だけで役割が完結しているため、『@1』は居ても居なくても結果が変わらないことが多く、高い勝率を出せています。『@1』のポケモンはあくまでも、2体の補完である為、『サーフゴー』や『ブリジュラス』など、メタ対象の有無に合わせて都度、変更していました。

 

ジャローダ』+『スコヴィラン』+『ゴリランダー』
『スコヴィラン』+『オーガポン』+『ゴリランダー』

 『キラフロル』、『オオニューラ』入りの構築、『イエカシラ』などに、この選出をすることが多かったです。『ジャローダ』で『スコヴィラン』の起点を作り、『ムラッケ』の能力リセットをする際に、交代先としてフィールドを貼って、回復で試行回数を増やす目的と、削り残しへのスイーパーの役割を期待して『ゴリランダー』を出していました。また、終盤は『『ジャローダ』が構築から外れたこともあり、対面性能に期待して『オーガポン』を出すことが増えました。

 

対暁ガチグマについて


 基本的に『ブラッドムーン』に対する受けが効かない上、相手の構築における採用数に対する選出率が、シーズン全体を通して30%程度であり、10%前後でほぼ選出されない『水ウーラオスに比べると、選出されたときに事故だと割り切るわけにはいかない厄介なポケモンです。一応、選出傾向としては、以下のようなデータがあります。

 

構築における採用数に対する選出率は30%。
先発が30%、後発が70%

 

構築にパオジアンなど選出率50%を超えるポケモンが複数いると、選出率が下がる傾向がある。
選出率50%越え3体以上 選出されないケース17件
選出率50%越え2体   選出されないケース9件
選出率50%越え1体   選出されない1件

 

 これを基に考えると、ある程度、選出予想が絞れてくる為、『暁ガチグマ』が選出されることが予想できた場合は、以下のような対策を取っていました。

 

 1つ目の対策は、選出率50%越えが1体の場合など、明らかに選出される可能性が見えている場合は、初手に『ジャローダ』を合わせることで、『ミラーコート』で返り討ちにしていました。対面できた場合、高確率でテラスタルを切ったうえで殴ってくれることから、合せられたときに得られるアドバンテージは大きいです。ただし、このケースは稀であり、合わせられなかったときに選出枠を1つ無駄にすることから、ディスアドバンテージのリスクが大きすぎる為、お勧めはできません。

 

 2つ目は、よくあるケースで、『パオジアン』など『チオンジェン』を初手選出する必要がある試合で、『暁ガチグマ』が選出された場合かつ、こちらの後続に『オーガポン』がいる場合の対策方法です。初手に出てきた場合は、『チオンジェン』のテラスタル権を放棄して、『暁ガチグマ』を『カタストロフィ』で削ることに徹して、後続の『オーガポン』で全抜きすること狙います。『暁ガチグマ』が選出されるということは本来、警戒していたポケモンが1体いないことになる為、ゲーム展開としては楽になることが多いです。


 ちなみに後続に出てきた場合は、分岐が多く明確にこれだというルートを示すのは難しい為、ざっくりとした流れを示しておきます。まず初手で『チオンジェン』を見て、『暁ガチグマ』にすぐ引かれるケースは経験上殆どなく、対面が『パオジアン』だった場合は『ボディプレス』を見せている為、あと投げされたとしても別のポケモンであることが多いです。したがって、初手で出てきたポケモンに対して、役割を遂行した後、死に出しで着地した『暁ガチグマ』を『カタストロフィ』で削りに行きます。『カタストロフィ』を一回でも当てれば、後続で削り切れることが多いです。

 

 ただし、このとき相手の後続に『チオンジェン』の役割対象がまだいる可能性がある場合は、『ゴリランダー』で削りに行く必要があります。『ゴリランダー』であれば、ノーマルテラス『ブラッドムーン』に対しても、1回は受け出しが可能です。なお、基本的に『チオンジェン』が削れているため、『ハイパーボイス』か『だいちのちから』にあと投げするケースが多いため、『ゴリランダー』で削りながら『ブラッドムーン』で倒して貰いに行きます。『オーガポン』は『ブラッドムーン』さえ封じれば『暁ガチグマ』の攻撃技+『しんくうは』を耐える為、『つるぎのまい』+『つたこんぼう』で削れたガチグマを倒します。相手の後続については、剣舞を積んだ状態の『オーガポン』でそのまま倒しに行くか、生き残った『チオンジェン』で詰めに行きます。

 

 この2つの対策は、あくまでも例の一つであり、実際はもっと分岐することもあります。ただし、2つめ『オーガポン』を通すルートが使えるようになると勝率がグッと上がります。実際、S16はガチグマに対する勝率は42%でしたが、S17は57%まで上昇しました。

 

対受けループ

 

『スコヴィラン』+『オーガポン』+『マスカーニャ
ジャローダ』+『マスカーニャ』+『スコヴィラン』or『オーガポン』

 相手の構築次第ですが、だいたいこの2パターンで選出することが多かったです。前者は構築に『ドヒドイデ』いる場合で、後者は『ラウドボーン』がいる場合です。前者のパターンは『スコヴィラン』で場を荒らして、『マスカーニャ』の『トリック』、『オーガポン』の『つるぎのまい』で崩しに行きます。『マスカーニャ』に対して『クレベース』があと投げされるケースが多かったので、『パワージェム』で意表をついて崩せることが多かったです。 


 後者のパターンは、『ジャローダ』に対して『ラウドボーン』があと投げされることが多いため、初手に『ちょうはつ』を打っていると、『ラウドボーン』が変化技を使えない為、『フレアソング』を誘発できる状況になり易いこともあり、『ミラーコート』で9割削れるため、楽な試合が多いです。仮に『ジャローダ』で削れなかった場合は、『オーガポン』の『かたやぶり』で『てんねん』を無視できるため、『つるぎのまい』で崩しに行きます。また、『マスカーニャ』の特殊技でも崩せるので、対応できるルートは多いです。ちなみに『おんみつマント』を採用したことで『ハピナス』の『どくばり』+『なげつける』を無効化できる点が副産物として面白かったです。

 

構築的に重いポケモンについて

 草統一に対して、選出される環境のトップメタに対するメタを、意識して作った構築である為、そこから外れるポケモンを出されるだけで、とてもキツイです。特に、選出予想から外れるポケモンに、テラスタイプでゴリ押しをされると、サイクル構築の性質上、後手に回りがちである為、選出されたポケモンに対して知識が不足している場合、その場でポケモンHOMEのデータを調べるようにしていました。また、環境の高火力に対して、万全というわけでもない為、ごり押しされてるだけでシンドクなるケースも多いです。

例集

『水ウーラオス』に毒テラスを切られたうえで、『ビルドアップ』を積まれる。

→構築が物理偏重気味でだれも突破できない為、ほぼ負けます。

 

『コノヨザル』に『いのちがけ』をされる。

→構築内でパワーが高いポケモンが限られる為、1:1交換をされるだけで、苦しくなります。

 

『こだわりメガネ』、『こだわりハチマキ』もちに、ダメージレースで撃ち負ける。

→『はたきおとす』持ちの『トドロクツキ』によって、『チオンジェン』のリソースが削られたり、『タケルライコ』と併せて、高火力の『蜻ボルチェン』をされるだけで、ダメージレースに勝てなくなりがちです。

 

統括

 結果として、目標を達成できなかったことは残念としか言いようがありませんが、この2カ月は充実していて、とても楽しい日々でした。なにより、自分の中で新しい草統一の形を確立できたことが非常に大きいです。なお、今月からレギュレーション変更により禁伝環境になる為、草統一はしばらくお休みする予定です。草タイプにも唯一の禁止伝説ポケモンがいますが、いかんせんオニゴーリとほぼ同じ種族値ポケモンで、環境の超パワーのポケモンに勝てる気がしません。
 最後に、構築記事のリンクの掲載許可をくださった『496』さん、同じく掲載許可をいただいたうえ、個人的に構築相談も乗っていただいた『やくちひ』さんに謝辞を述べて締めとさせていただきます。

 

参考文献
ポケモン徹底攻略

ポケモンバトルデータベース

yakuchihiのブログ【ポケモンSV】御三家マシマシ ゴリラチオン【S14 最終レート 1902 草統一】

shikuro496’s blog【ポケモンSV】 圏外だらけの草統一

S16対戦データ

S17対戦データ


P.S.
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