みなさん、こんにちは!Kionです。
およそ2年ぶりの構築記事投稿ですが、今回はSVのランクバトルS1のシングルバトルにおいて、草統一を使って最終順位3桁を維持することができたので、その構築について解説および紹介をします。
※注意書き
「テラスタル」、「へんげんじざい」によるタイプ変更や、「複合タイプ」を採用しているタイプ統一は、タイプ統一として認めないというタイプ統一原理主義者の方、及び特性「ムラッけ」が嫌いな方は、ブラウザバックを推奨します。
目次
使用構築
レンタル用ID TLJXDC
構築の作成経緯
※結構長いので、構築の中身だけ気になる人は目次から個体紹介にジャンプを推奨します。
今作は、エルフーンやユレイドル、カミツルギ、ルンパッパといった8世代以前の草統一において根幹を担っていたポケモン達が、軒並みパルデアに入国できなかったことから、「歴代の環境で最弱なのではないだろうか?」と思っていました。しかし、試しに構築を組んでみると思ったよりも勝てたことから、どうやら環境全体がパワーダウンしていることによって、相対的に草統一も動けるらしいことがわかりました。
最低限、勝負できることがわかった為、本格的に考察をスタートさせましたが、初期構築案は以下のような並びでした。
マスカーニャ(へんげんじざい/フェアリー)@こだわりスカーフ
はたきおとす じゃれつく トリックフラワー とんぼがえり
れいとうビーム こおりのつぶて だいちのちから ぜったいれいど
とんぼがえり おいかぜ にほんばれ おきみやげ
スコヴィラン(ようりょくそ/ほのお)@いのちのたま
マッハパンチ タネマシンガン がんせきふうじ じならし
リククラゲ(きんしのちから/じめん)@オボンのみ
きのこのほうし だいちのちから アシッドボム ギガドレイン
個々のポケモンについて批評すると、マスカーニャは、強特性である「へんげんじざい」によって、多くのポケモンを上から倒すことができる為、先発適正が非常に高いことがわかりました。
一方、問題点としては、対ドラパルトや対マスカーニャミラーにおいて、相手もスカーフ持ちだった場合、上から「とんぼがえり」をされるとワンパンされてしまう点。所詮は110族のタイプ一致火力なので、耐えられて返り討ちにされてしまうこともままある点。「とんぼがえり」の引き先として、後続のタイプ、数値ともに基本的に受けが成立しないことから、一体差し出すか、タスキを強制的に消費してしまう点などが挙がりました。従って、そもそもスカーフで運用するのが最適なのかを疑うべきだと考えました。
ユキノオーについては、「ゆきふらし」、「ぼうおん」のどちらの特性も強力ですが、ラウドボーン対策として「ぼうおん」を採用しないと構築が崩壊するため、「ぼうおん」しか選択肢がないといった具合です。ピンポイントメタをした甲斐が合って、ラウドボーン対面は、とりあえずこのポケモンを後投げすると受けが成立するので、ラウドボーンさえ崩せば勝てるゲームだとイージーウィンを量産しました。
問題点としては、「フレアソング」以外の炎技を採用されてると受けが成立しない点。テラスタルによって氷地面をどちらも等倍で受けられると、メインウェポンで確定2発にならないため、絶対零度で撃ち合いをするか、相手に切られる前に先にテラスタル「だいちのちから」を当てて、2発目の確定圏内に入れる必要がある点などが挙がりました。しかし、ラウドボーンがトップメタである以上、必ず採用する必要がありそうなので、大きく変更することをなさそうだと感じました。
ワタッコについては、当初このポケモンには、過去作の草統一におけるエルフーンの代替要員としての性能を期待していました。しかし、使ってみた所感としては、エルフーンの代替要員足り得ないという結論でした。「いたずらごころ」が便利すぎました。従って、草統一において他の役割が担えるかどうか1から考え直す必要があることがわかりました。
スコヴィランについては、待望の炎複合タイプということもあり、過去作と違い鋼タイプで簡単に詰むことが無くなったのと、晴れ下における炎テラスタルの火力は目を見張るものがあり、次期エースとしての期待が持てました。
しかし、環境トップメタの600族ドラゴンなど炎タイプを半減してくる相手には、「だいもんじ」だと今一歩火力が足りないことがわかりました。「オーバーヒート」を採用すると、火力的には足りるようになるものの、能力リセットの為に、サイクルを回す必要が出てくることから、晴れ展開をするために1ターン行動をする必要がある草統一では現実的とは言い難いです。
なお、ステルスロックなどで補助ができれば、足りないダメージ計算を補填できる為、チャンスがありそうですが、残念ながら今作の草タイプは、撒き技を「どくびし」、「まきびし」しか覚えない事から、サザンドラやカイリューのような浮いているポケモンには全く刺さらないので厳しいことには変わりなさそうです。また、3世代を想起させる両刀低耐久低速のアンバランスな種族値のせいで、カイリューやマリルリなどの先制技持ちに滅法弱いことから、過去作のルンパッパやカミツルギのように、他2体で起点を作って、1オペエースで全抜きをするのは難しいことがわかりました。従って、晴れ運用以外で考える必要があることがわかったので、「ふみん」、「ムラッけ」が候補になるわけですが、「ふみん」はそもそもタイプ的にメタがほぼ役に立たないことから、「ムラッけ」が候補として残りました。しかし、個人的に過去作の「ムラッけ」に良い思い出がなかった(主にオニゴーリ)ことから、この時点では採用する気はありませんでした。
キノガッサについては、良く悪くも相変わらずといった具合でした。有利な相手への対面性能は高いものの、「おんみつマント」持ちのサーフゴーや、「いかさまダイス」持ちのセグレイブ、ドラパルトなど不利な相手には、一方的に倒されてしまうことが改めてわかりました。個人的に統一パにおける襷枠の要求値として、設置技による最低限の起点作り、対面と1:1交換のどちらかを熟せないと厳しいと感じていたので、キノガッサに襷を持たせるのが最適ではないと感じました。
リククラゲについては、同じタイプのドダイトスと違ってS種族値100という数値はとても魅力的でしたが、あらゆるプラス要素を加味しても、特性のせいで全て台無しというのが個人的な見解です。サーフゴーの特性を貫通して催眠できるのが、唯一の強みと言えなくもないですが、そもそも環境にいる多くのサーフゴーは身代りを搭載しているので、下から動く時点で無意味です。
開発サイドが、高い素早さから繰り出される確定催眠がヤバいことに気が付いたことは褒めるべき点ですが、その対策となる調整があまりにも御粗末としか言いようがないです。DLCや次回作での隠れ特性追加&キノコの胞子のデータ削除に期待します。従って、草統一において補助技を採用するのは現実的ではないということが分かった為、フルアタ運用を模索することにしました。
上記を踏まえた構築全体の所感については、マスカーニャとユキノオーを除くと、他が殆ど振るわなかったことから、場当たり的な対処しかできておらず、構築としての完成度も低いというのが正直な所でした。
では、完成度の高い構築とはなんだろうか?という話になるわけですが、過去作の草統一におけるステロ+追い風展開からワンオペエースによる全抜きのような、構築の軸となるコンセプトをもっている構築は、完成度が高いと言えるのではないかと考えました。
従って、まずは構築のエースになれるポケモンを探すところから始めました。
さて、エース探しをすることになったわけですが、改めてシーズン1のルールで使用可能な草タイプのポケモンについて調査しました。読者の皆様も、大手攻略サイトを見ればすぐわかるかと思いますが、タイプ内の最高種族値がゴーゴートの531族であり、高火力のポケモンは軒並み低速といった具合に、パッとみただけでも純粋な数値によってエース足り得るポケモンは1体もいないことがわかります。
また、葉緑素による天候を活かした場合であっても、単体で最高火力が出せるスコヴィランが今一歩足りないといった具合に、軸として考えたときにパンチが弱いです。ここまで考えた時点で、「あれ、どのポケモンも無理じゃね?」といった考えに至り、行き詰ってしまいました。
そこで、外部の知識を求めて草統一使いの配信、動画を漁ることにしました。調査の結果、どうやら「ムラッけ」スコヴィランが強いらしいことがわかりました。個人的な趣味趣向で言えば前述の通り、「使いたくない」というのがありましたが、食わず嫌いをしていては勝てる可能性を捨てることになると思い至り、試しに使ってみることに。
すると、
「あれ、こいつ強くね?」
となりました。もちろん、20%の当たりを引き続けないといけない運ゲー要素を含むことから、外れを引き続けると悲惨でしたが、「まもる」+「みがわり」の所謂「まもみが」戦法によって試行回数を稼ぐことで、ある程度は外れを引いても挽回が効くことから、環境のトップメタ相手にも十分に勝ち筋が残せることがわかりました。
とはいったものの、単体で運用するには圧倒的に数値が足りてない上に、やはり運要素が絡む以上、スコヴィランだけでは決定打足り得ないというのが、正直な感想でした。
そこで、「まもみが」戦法と合わせて、なにか強い戦略はないかなと考えてみたときに、過去作において「どくびし」ゲッコウガ+「まもみが」戦法の組み合わせが、結果を残していたことを思い出しました。
前述の通り、浮いているポケモンに加えて、鋼タイプと毒タイプのポケモンに刺さらない点がネックになりますが、これに関しては、環境における主な浮いているポケモンが、カイリュー、サザンドラ、ボーマンダといったドラゴンタイプであること、鋼タイプはスコヴィランで弱点が付けること、環境にいる毒タイプの数がそもそも少ないこと、これらを加味すると、スコヴィランのテラスタイプをフェアリーにすれば解決できることから、上手くかみ合っていることに気が付きました。従って、草タイプで「どくびし」を覚えるポケモンを探すことにしました。
その結果として、以下の3体が候補として浮上しました。
マスカーニャ
リククラゲ
この候補を見た結果、深く考えるまでもなくマスカーニャに飛びつきました。そして、1ターン確実に行動したいことを考えると、襷枠も自然とマスカーニャに決定しました。これによって、「どくびし」+「まもみが」+「ムラッけ」という構築の軸となるコンセプトが決定し、ここにマスカーニャ+スコヴィランだけでは厳しい、ラウドボーンのメタである「ぼうおん」ユキノオーを合わせることによって、ひとまず構築の並びが一つ完成しました。
さて、残り3枠についてですが、これについては、まず、マスカーニャ+スコヴィラン+ユキノオーという並びを使って行く中で、前2体については、比較的どの相手にも出していける並びでしたが、相手にラウドボーンがいないときなど、ユキノオーの役割が薄い場合、場当たり的なクッションとしての役割しか熟せず、タイプと数値的にそのまま出落ちする場面が多々あったので、ユキノオーの役割が薄いときに選出できるクッション要員を探す必要があることがわかりました。
いくつか候補が浮かびましたが、クッションとしての取り回しを考えると、「さいせいりょく」で使い回しが利く、モロバレルに決定しました。
これを以って、マスカーニャ+スコヴィラン+ユキノオーorモロバレルという、この構築において選出の9割を占める並びが完成しました。なお、残り2枠については、マスカーニャ+スコヴィラン@1の軸で勝てないポケモンに対する軸を考えることにしましたが、マスカーニャ+スコヴィランの並びが思っていたより、対応範囲が広く、全く対応できないパターンの方が少なかった為、これといった並びも思いつかず、どのポケモンを試しても役割が薄く、コレジャナイ感が拭えなかったので、シーズン終了まで残りの2枠はほぼ飾りでした。シーズン2以降に、誰かが完成させてくれることを祈ります。
個体紹介
マスカーニャ
持ち物:きあいのタスキ
テラスタイプ:フェアリー
性 格:むじゃき
特 性:へんげんじざい
技構成:はたきおとす じゃれつく パワージェム どくびし(けたぐり)
努力値:A220 C132 S156
解説
構築コンセプトにおける起点役。基本的に対面の相手を上からワンパンできる場合を除くと、1手目か2手目に「どくびし」を撒くようにしていた。セグレイブが増加した時期に合わせて、一時的に「けたぐり」を搭載したフルアタで運用してみたが、3万位台まで溶かしたので、設置技と定数ダメージの重要性を、身を以って体感することになった。
努力値の配分については、Cは「パワージェム」でH244ウルガモスが、中乱数1発(56.2%)にできるラインに設定し、Sは最速110族抜き、余りをAに振り切る形になった。ACS全て、ギリギリのラインを攻めているので、もう少し良い調整があると思われる。特に、ガブリアスに対して「じゃれつく」を撃った返しの、「じしん」+「さめはだ」のダメージが乱数次第で落ちるのが不快だったので、AかCのダメージ計算を突き詰めることで、余った努力値をBに回せると良いと感じた。
技構成については、「はたきおとす」、「じゃれつく」、「どくびし」は個人的に固定枠だが、「パワージェム」については構築の並び次第で、セグレイブやキョジオーン、不意の鋼テラスタル意識の「けたぐり」と選択しても良いかもしれない。「パワージェム」の採用理由としては、初手ウルガモスを落とせると、イージーウィンを量産できることが主な理由だったが、その他にソウブレイズ、グレンアルマの「くだけるよろい」を発動させずに倒せる点、ボーマンダやウインディなど「いかく」持ちの岩弱点相手に奇襲できる点、不意の炎テラスタルや飛行テラスタル相手に奇襲できる点など幾つかの副産物があったことから、個人的には「パワージェム」も確定枠としたい。
テラスタイプについては、環境にドラゴンタイプが多かったことから、ワンチャンスを作れるフェアリーを選択したが、「しんそく」カイリューにあまりに無力なことを考えると、ゴーストもありかもしれない。しかし、基本的にこのポケモンでテラスタルを切ることはほぼ無いことから、保険的な意味を除くとテラスタイプを変化させる意味が無い。
与ダメージ計算例(「へんげんじざい」補正あり)
「はたきおとす」(アイテムあり)
無振りサーフゴー
→乱数1発68.7%(93%~111.1%)
H252サーフゴー
→確定2発(78.3%~92.7%)
無振りドラパルト
→確定1発(111.6%~132.5%)
H4ウルガモス
→確定2発(63.7%~75.6%)
H244 B132図太いウルガモス
→確定3発(41.3%~49.2%)
無振りガブリアス
→確定3発(41.5%~49.1%)
H228 B132腕白ガブリアス
→確定4発(28.3%~33.9%)
H4カイリュー(マルチスケイル込み)
→確定5発(22.8~27.1%)
H4セグレイブ
→確定3発(41.0%~48.9%)
「じゃれつく」
無振りドラパルト
→確定1発(103.0%~122.6%)
無振りガブリアス
→確定2発(76.5%~91.8%)
H228 B132腕白ガブリアス
→確定2発(53.7%~63.2%)
H4カイリュー(「マルチスケイル」込み)
→確定3発(41.9%~50.2%)
H196B60カイリュー(「マルチスケイル」込み)
→確定3発(34.5%~40.8%)
H4セグレイブ
→確定2発(75.3%~89.0%)
「パワージェム」
H4ウルガモス
→確定1発(106.8%~129.1%)
H244ウルガモス
→乱数1発56.2%(90.0%~108.9%)
H4ソウブレイズ
→確定2発(59.6%~71.5%)
H4グレンアルマ
→確定2発(67.0%~79.5%)
H4ボーマンダ
→確定2発(63.1%~74.8%)
H252ウインディ
→確定2発(54.8%~64.9%)
スコヴィラン
持ち物:たべのこし
テラスタイプ:フェアリー
性 格:おくびょう
特 性:ムラッけ
技構成:かえんほうしゃ テラバースト みがわり まもる
解説
構築コンセプトにおける着地点。使っている側、使われる側の両方にストレスを掛けることによって、ゲーム内とリアルの双方に悪影響を及ぼすことから、正直害悪と言われてもしょうがないと感じたポケモン。勝つためなら使うしかないと割り切れる人以外にはとてもじゃないがお勧めできない。
基本的な立ち回りとしては、前述の通り「どくびし」と合わせた「まもみが」で相手を削りながら、能力UPを狙っていく。能力DOWNの外れを引きすぎた時のリセット要員として、他2体のHP管理をしておけると、いざというときの保険となる。また、ウルガモスやカイリューといった、攻撃面と素早さの両方を上げてくる積み技持ちに対して、対面でヨーイドンの能力上昇合戦をするとほぼ勝てないため、基本的に相手に先んじて展開するように心掛ける必要がある(例:先発マスカーニャで倒せる相手を敢えて倒さないなど)。
努力値の配分については、Hは「みがわり」と「たべのこし」の効率を考えて16n+1、Sは準速サーフゴー抜き、余りをBに振り切る形となった。初期調整だと、最速70族抜きだったが、体感的に環境のサーフゴーは控えめが多いらしいことがわかったため、調整し直した結果、スカーフである場合を除くと、殆どのサーフゴーの上を取れるようになった。なお、現環境が物理寄りだったことから、今回はできる限りBに振る形となったが、調整案として、以下の数値を示す。
調整案
スコヴィラン
調整先について
HB:A204カイリューのテラス一致「しんそく」を耐えて、「みがわり」を1回張れる。
HD:C177サザンドラの「りゅうせいぐん」を乱数で1回耐える(87.5%)。
C:特攻4段階上昇時に火炎放射で、テラスタルで等倍状態のH252サーフゴーを乱数1発50%(無振りだと乱数1発37.5%)
技構成については、基本的にこの4つ確定だと思われる。「テラバースト」については、「ムラッけ」でCダウンを引きまくった場合でも、Aさえ上がっていれば、高火力が出せるので非常に便利だった(なお、仕様に気づいたのはシーズン終盤だったので、かなりの試合をドブに捨てた模様)。特に、対ウルガモスに関しては、「どくびし」が撒けなかった場合や、「あつぞこブーツ」持ちだと積み合戦になりがちなことから、Cdown Aupを祈ることが多々あった。なお、今後HOMEが解禁されてヒードランが環境入りしたときは、「テラバースト」を「じだんだ」に変えた方が良いかもしれない。
テラスタイプについては、環境にドラゴンタイプが多いことから、「まもみが」の起点を作るためにフェアリーにした。だいたいのドラゴンタイプは簡単に起点にできたが、対ドラパルトについては、「すりぬけ」で「みがわり」を貫通してくることから、Bdownおよび Ddownを引いたときは、特に注意が必要(Supを引ければ全部解決する)。
与ダメージ計算例
「かえんほうしゃ」
無振りサーフゴー
→確定2発(71.6%~86.4%)
H252サーフゴー
→確定2発(59.7%~72.1%)
H252アーマーガア
→確定2発(61.4%~73.1%)
H4ウルガモス
→乱数3発98.9%(32.2%~39.1%)
H244ウルガモス
→確定4発(27.2%~32.9%)
「テラバースト」(フェアリー/特攻)
無振りドラパルト
→確定2発(74.8%~89.5%)
無振りガブリアス
→確定2発(60.1%~72.1%)
H228 D44ガブリアス
→乱数2発99.6%(49.0%~59.4%)
H4カイリュー(「マルチスケイル」込み)
→確定4発(29.3%~34.7%)→C6段階UPで確定1発
H196カイリュー(「マルチスケイル」込み)
→確定4発(25.6%~30.3%)→C6段階UPで確定1発
H4セグレイブ
→確定2発(57.5%~69.1%)
「テラバースト」(フェアリー/物理)
H244B132図太いウルガモス
→確定8発(12.5%~14.6%)→A6段階UPで乱数2発93.9%
被ダメージ計算例
HB方面
→乱数1発12.5%(87.5%で耐える)
A204カイリューの鉢巻き「しんそく」orテラス一致「しんそく」
→確定2発(「みがわり」1回分のHPが残る)
→乱数1発12.5%(87.5%で耐える)
無振りキョジオーンの「しおづけ」
→確定3発 →B2段階上昇orテラスタルで「みがわり」が確定耐え
HD方面
→確定2発(身代り1回分のHPが残る) →D1段階上昇+テラスタルで「みがわり」が確定耐え
→乱数1発68.7%
C205ウルガモスの「ほのおのまい」
→確定2発(「たべのこし」込みで「みがわり」1回分のHPが残る)
→確定3発
C130ラウドボーンの「フレアソング」
→確定3発 →2回まで確定耐え
ユキノオー
持ち物:とつげきチョッキ
テラスタイプ:じめん
性 格:ひかえめ
特 性:ぼうおん
技構成:れいとうビーム こおりのつぶて だいちのちから ぜったいれいど
努力値:H204 C244 S60
解説
対ラウドボーン意識のピンポイントメタ。シーズン初期は、イージーウィンを量産したが、後半になるにつれてプレーヤーの質が上がったこともあり、サイクル戦に持ち込まれた結果、受けが成立しなくなって負ける事がしばしば見受けられた。
基本的な立ち回りとしては、スコヴィランに対して後投げされるラウドボーンに、後投げして、スコヴィランやマスカーニャの技圏内に入れることを意識する。シーズン初期は、ラウドボーン対面で即テラスタルを切っていたが、前述のとおりサイクル戦を仕掛けられることが増えたので、安易にテラスタルを切るプレイングを控えるようになった。また、ドラゴンタイプの弱点を付けることから、ついつい選出したくなるが、対面でテラスタルを切られることが殆どなので、鈍足低耐久のポケモンは安易に選出すべきではないと反省した。
努力値の配分については、Hは16n-1調整、Sは4振りラウドボーン抜き、余りをCに振り切る形になった。D方面はチョッキでカバーしてるので、ある程度信頼がもてるが、B方面が想像以上にペラかったので、Hに振るよりも、HBに振り分けて調整した方が、対面性能があがる可能性あるため要検討。
技構成については、チョッキで使うことを考えると、この4つで確定だと考える。「ぜったいれいど」については諸説ある気もするが、この技がないとテラスタルラウドボーンが突破不可能になるパターンがあるため、切る切れないのが現状。
テラスタイプについては、「だいちのちから」の火力アップのために地面タイプにした。
与ダメージ計算例
「れいとうビーム」
無振りドラパルト
→確定1発(103.0%~122.6%)
無振りガブリアス
→確定1発(166.1%~198.9%)
H228 D44ガブリアス
→確定1発(137.7%~164.1%)
H4カイリュー(マルチスケイル込み)
→確定2発(80.2%~94.6%)
H196カイリュー(マルチスケイル込み)
→確定2発(70.1%~82.7%)
「だいちのちから」
H252ラウドボーン
→確定2発(53.0%~63.5%)→テラスタル込み確定2発(79.6~94.7%)
モロバレル
持ち物:ゴツゴツメット
テラスタイプ:みず
性 格:ずぶとい
特 性:さいせいりょく
技構成:クリアスモッグ イカサマ こうごうせい きのこのほうし
努力値:H236 B252 D20
解説
この構築におけるクッション兼、起点作成要員。過去作のメガフシギバナに比べると、数値的には、全く信用はできないが、環境全体のパワーが控えめなこともあって、このポケモンで詰ませて勝つパターンもあり、想像以上に活躍した。
基本的な立ち回りについては、「ごつごつメット」による削りで、カイリューのマルチスケイル潰しや、「クリアスモッグ」による相手のランク上昇のリセット、「きのこのほうし」で、あわよくば起点作成を狙っていく。「どくびし」で「ラムのみ」を強制消費させた結果、催眠できるパターンもあったので、「どくびし」コンセプトの思わぬ副産物だった。なお、後述のキノコ2体の影響も相まって、相手のサーフゴー選出を高確率で誘発することから、有利対面で居座った結果、後投げのサーフゴーの起点にされて取返しが付かないパターンを量産した。従って、シーズン終盤においては、有利対面は即交代を意識することで、逆にサーフゴーを起点にするようにしていた。
努力値の配分については、Hは再生力の効率を考えて3n調整、物理受けクッションであることからB252振り、余りをDに振る形となった。性格補正や、火力補強アイテム、ランク上昇のない、ガブリアス程度なら受けきれるが、どれか一つでも該当する場合は、受けが成立しなくなる為、過信しないことが大事。
技構成については、諸説あるがオーソドックスに組んだ結果、こうなった。「イカサマ」については、サーフゴーの「みがわり」が割れないことから、性格を「のんき」にして「じだんだ」を採用する説が無くもないが汎用性は落ちる為、一長一短である。
テラスタイプについては、炎テラスタルガブリアスを仮想敵にすることを発端として、ついでに氷タイプも半減できる水タイプの採用とした。基本的には、物理アタッカーに対する、クッション及び、切り返しが主な運用だが、「ちょうのまい」を複数回積んだ「ウルガモス」に対して、対面で炎技を誘発しながらテラスタルすることで、1ターンを稼ぎ、「クリアスモッグ」でランク上昇リセットを狙うなど、場合によってはかなり優先的にテラスタルを切っていた。
キノガッサ
持ち物:いかさまダイス
テラスタイプ:いわ
性 格:いじっぱり
特 性:テクニシャン
技構成:マッハパンチ タネマシンガン じならし がんせきふうじ
努力値:H156 A212 S140
解説
この構築における見せポケモンその1。当初は、マスカーニャ先発における初手セグレイブへの立ち回りがよくわかってなかった事もあり、対セグレイブ意識で採用した。しかし、後に初手マスカーニャの立ち回りについて理解が進むにつれて、役割が薄くなったため、シーズン終盤は1度も選出しなかった。とはいえ、他に重要な役割を熟せるポケモンが思いつかなかったことから、構築に最後まで残る形になった。
努力値の配分については、HはA197セグレイブの「きょけんとつげき」を乱数87.5%で耐えるライン、Sは4振りFCロトム抜き、余りをAに振り切る形になった。
技構成については、より多くの範囲を意識してフルアタ構成で採用したが、「どくびし」コンセプトであることを考えると、「ポイズンヒール」にして「まもみが」を採用したほうが良かったかもしれない。
テラスタイプについては、炎飛行タイプ意識で岩タイプを採用した。前述の通り、選出の機会に恵まれなかったので、検討の余地がある。
リククラゲ
持ち物:いのちのたま
テラスタイプ:いわorでんき
性 格:おくびょう
特 性:きんしのちから
技構成:だいちのちから アシッドボム テラバースト マジカルシャイン
努力値:H4 C252 S252
解説
この構築における見せポケモンその2。当初は、構築単位で重いキラフロル意識で採用されたが、そもそも数が少ないうえに、対面しても居座ってもらえず、サイクル戦になって負けるパターンが多発したため、マスカーニャで削ってから、後発のモロバレルで「どくびし」を消しつつ、催眠で起点にするようになった結果、役割が薄くなった。しかし、稀にリククラゲが刺さっている構築があったことから、キノガッサとは違ってこちらはシーズン終盤も選出の機会があった。
基本的な立ち回りとしては、初手の起点作成キラフロル意識なので先発要員として選出していた。死に際に「アシッドボム」が使えると、スコヴィランの補助ができる。
努力値の配分については、フルアタ構成なのでCS252振りで、余りをHに振った。サザンドラの上から「マジカルシャイン」が撃てることに加え、マスカーニャと違って読まれないことから、サザンドラ入りに対しても何度か活躍の機会があった。
技構成については、上記4つのほかに「ギガドレイン」、「マッドショット」などが考えられたが、技範囲を取った結果、上記の4つを採用した。
テラスタイプについては、岩or電気となっているが、それぞれ飛行タイプを意識しての採用しつつ、範囲が異なる仕様となっている。しかし、選出機会が恵まれないことも相まって、このポケモンでテラスタルを切る場面が少なかったことから、どちらが最適か、そもそもこの2つが最適なのか?検討の余地が残る。
基本選出と立ち回りについて
前述の通り、この構築の基本選出の以下の2通りしかありません。最後の1体の選択基準としては、相手にラウドボーンがいるかどうかのみです。
改めて基本的な立ち回りについて説明すると、「どくびし」を撒いて、スコヴィランのステータスを完成させて、相手の制圧を目指すだけなことから、文字に起こしてみると至ってシンプルです。ただし、単純作業であるスコヴィランの能力上昇ガチャで外れを引き続けると、自然と時間を使ってしまう為、意図せずTODを誘発することがあります。従って、序盤はできる限り時間を使い過ぎないように、動きをパターン化しておくことをお勧めします。
環境初期ということもあり、仮想敵の並びのカテゴリー化が難しいため、環境によくいるポケモンに対する立ち回りパターンを、個別で解説することにします。
対サーフゴー入り
3体のキノコのせいか、このポケモンが相手の構築に居る場合、高確率で後発に選出される。従って、前述の通りモロバレルは、有利対面は即交代を意識しながら立ち回る必要がある。基本的に準速以下のサーフゴーは、対面でスコヴィランが起点にできるが、「みがわり」持ちのサーフゴーに対して、「まもる」から入った結果、相手に「みがわり」を張られて不利になるパターンが散見されたため、シーズン終盤は先に「みがわり」から入ることで、相手の「みがわり」を牽制するようにしていた。
対ドラパルト入り
ドラパルト自体の先発適正が高いせいなのか、相手の構築にこのポケモンがいる場合、高確率で初手に選出される。こちらの初手は、相手の他5体のポケモンの中に、アーマーガアやキョジオーンといった、後出しからマスカーニャを受けることができるポケモンがいるか否かで決定することが多い。
受けポケモンが居る場合は、高確率で「とんぼがえり」か素引きをしてくるため、確実に行動できる1ターンが生まれることから「どくびし」を選択する。
明確に受け出しできるポケモンが居ない場合は、高確率で居座ってくる事から、「はたきおとす」を選択する。この場合、相手のドラパルトがテラス一致「ドラゴンアロー」や鉢巻き「ドラゴンアロー」を撃ってくることが多く、マスカーニャは何もできずに出落ちすることになるが、後発のスコヴィランの起点にできるので、然程問題はない。
初ターンで「どくびし」が撒けた場合も、撒けなかった場合も、比較的起点が作りやすい相手なので、「すりぬけ」による「みがわり」貫通のケアさえできれば、勝ちを狙いやすい相手と言える。
対カイリュー入り
このポケモンについては、こちらに「ステルスロック」が無いことによって、「マルチスケイル」が最強特性と化す為、構築単位で基本的に不利を強いられる。初手に出される場合と後発に出される場合で、立ち回りが大きく変わる。
初手に選出された場合は、「はたきおとす」から入ることで、「マルチスケイル」を潰しつつ、相手の持ち物を確認して、型を把握することに努める。アタッカー型の場合は、モロバレルに引くことで「ごつごつメット」による定数ダメージの蓄積を狙う。このとき、後発にサーフゴーが想定される場合は、前述の通りケアを行う。「こだわりハチマキ」さえ落とせれば、後発のスコヴィランが対面で、なんとか起点にできるようになるので、あとは能力上昇の運次第となる。
一方で、「ほのおのうず」を採用した耐久型の場合は、最適解を見出せていない為、「ほのおのうず」のバインドターンを管理しながら、モロバレルで催眠をして、無理矢理スコヴィランの起点を作る以外で突破出来た試しがなかった。カイリューに限らず「アンコール」持ちには、基本的に不利なので、早い段階でACSの能力上昇が引けることを祈るしかない。
後発で選出された場合は、マスカーニャの襷が潰れていることが多く、「しんそく」で縛られる為、持ち物を叩き落とせないことから、スコヴィランで先に展開しておく必要がある。先に展開できなかった場合かつ、相手の持ち物が「こだわりハチマキ」だった場合、「まもる」で稼いだ1ターンに、Bupを引く必要があることから、不利展開を強いられる。ちなみに先に展開ができなかった場合の勝ち試合は数えるほどしかなかった。
対ガブリアス入り
先発で選出されることが多いため、基本的な立ち回りはドラパルトと同様の対応で良い。しかし、シーズン終盤は耐久ガブリアスが増えたこともあり、初手に「どくびし」を選択すると、損をするケースが増えたことから、「じゃれつく」から入る事を意識していた。「こだわりハチマキ」持ちや、「つるぎのまい」を使用されなければ、対面スコヴィランで起点にできないことないが、安全を期すためには、モロバレルで催眠した方が確実である。また、「つるぎのまい」持ちの場合、高確率で炎テラスタルが予想されるため、対面でモロバレルのテラスタルを切ることで、「テラバースト」を受けつつ、「クリアスモッグ」+「きのこのほうし」で詰めることもできる。なお、繰り返すようだが、モロバレルで有利対面を作った場合は、後発サーフゴーを意識すること。
対サザンドラ入り
テラスタルを切られない前提だと、マスカーニャ、スコヴィラン、リククラゲでワンパンできることから、対応は比較的容易。ただし、「みがわり」持ちに安易な「まもる」を選択すると不利になることから、「はたきおとす」などで型が確認できると、間違いの無い対応ができる。
初手に選出された場合は、ドラパルトのとき同様、後発に受けることができるポケモンがいるかどうかによって、テラスタルを切りながら居座りか、交代かどうかを判断できる。テラスタルを切ってくるケースだと、「じゃれつく」が半減のタイプであることが殆どなため、「はたきおとす」を撃つようにしていた。
後発で選出された場合は、スコヴィランのテラスタルを切るとメインウェポンである、「あくのはどう」、「りゅうせいぐん」をどちらも半減以下で受けられることから、対面で下から「みがわり」を張ると、楽に起点が作れる。テラスタイプについては、鋼、炎は比較的容易に攻略できるが、毒タイプかつ「テラバースト」持ちの場合は、対面から勝つのは難しいので注意が必要。
対セグレイブ入り
このポケモンは「いかさまダイス」による、確定4発の「つららばり」でスコヴィランの「みがわり」を貫通してくる点を含め、構築単位でキツい。
従って、初手に選出された場合は、「はたきおとす」から入ることで、「つららばり」の被弾回数の期待値を下げることを意識する。2手目については、初ターンの「つららばり」の被弾回数によって、2ターン目の「こおりのつぶて」を耐えるかどうかが変化するため、耐えるようであれば「どくびし」を選択する。マスカーニャが倒された後は、相手の後続を考えたときに、スコヴィランでテラスタルを切る必要が薄い場合は、モロバレルのテラスタルを切りつつ、催眠による起点作りをする。一方で、スコヴィランでテラスタルを切る必要がある場合は、対面から殴り合うことになる為、「つららばり」の被弾回数が少なく済むことをお祈りする必要がある。また、安易に「まもる」から入ると「りゅうのまい」の起点になりかねないので、初手の叩き落とすで、型を把握しておくことが肝要である。
後発で選出された場合は、相手に先に展開されると「りゅうのまい」によって全抜きされる可能性が高い事から、スコヴィランの先出し展開を意識しつつ、「どくびし」+「まもみが」でスコヴィランの圏内にいれることを意識する。
対ウルガモス入り
初手に選出された場合は、マスカーニャの「パワージェム」でワンパンを狙う。数ある対戦の中で、初手のフラットな対面で耐えられたケースは2回だけだったことから、環境にいる殆どのウルガモスはワンパンできる。テラスタルを切られた場合は、相手を褒めるしかない。初手に出てきたら数的有利を取って、イージーウィンを量産できるので、ウルガモスを見たら初手に来ることをお祈りしていた。
後発で選出された場合は、既に「へんげんじざい」が発動した後であることが多いため、対面でタイプ不一致「パワージェム」を押しても、起点になってしまうことから注意が必要(マスカーニャのテラスタイプを岩タイプにすると、後発ウルガモスもカモにできた可能性がある)。従って、基本的にはウルガモスが着地する前に、「どくびし」を撒いておくことが肝要である。なお、「あつぞこブーツ」もちや、「どくびし」が撒けなかった場合など、無傷のウルガモスをスコヴィランで対応する場合、対面からヨーイドンで詰み合戦をすると負けることの方が多いため、ここでも先出しによる展開を意識しておくこと。
対ラウドボーン入り
相手の構築にラウドボーンが居る場合、ほぼ確実に後発で選出される。従って、ユキノオーの後発選出は確定である。基本的には、ユキノオーで処理することが前提になるが、マスカーニャで「どくびし」を2回撒けると、スコヴィランでもワンチャンス可能性が残せる。なお、タイプ一致「パワージェム」でも、H振りラウドボーンならば確定2発が取れるので、ユキノオーで処理しきれなかった場合は、マスカーニャでも処理できることを覚えておくと良い。また、相手の構築を見たときに、スコヴィランでテラスタルを切る必要性が薄い場合は、積極的にユキノオーのテラスタル「だいちのちから」を切っていくことで、れいとうビームの圏内に入ることから、浮いているポケモンの安易な後出しや、ラウドボーンのテラスタルを牽制することができる。
対クエスパトラ入り
正直、カイリューと同じくらい苦手なポケモンだった。それというのも、今回の記事で繰り返し書いている、相手より先に展開しないと勝つのが難しいという条件が、このポケモンを初手に出されるだけで意図も容易く達成不可能となるためである。今回は、「ふきとばし」、「アンコール」、「レッドカード」など、「かそく」による積み展開を流す手段が構築内になかったため、初手に選出されるだけで好き放題展開されて負けるパターンが殆どだった。しかし、後発として選出された場合は、対面に着地する前に「どくびし」さえ撒ければ、安易な「まもみが」展開を牽制することができた為、比較的容易に勝つことができた。従って、相手の構築にクエスパトラがいるときは、初手選出されないことを祈ることしかできなかった。今後、数が増えるようであれば、来シーズン以降は、専用の対策を考える必要がある。
対コノヨザル入り
スカーフ型については、対応が容易なことから、今回はそれ以外の対応について書いていく。初手に出てくる場合、「ステルスロック」による起点作成型である可能性が高いので、「じゃれつく」で8割くらい削ってから、「どくびし」を撒くようにしていた。
後発で出てくる場合は、「たべのこし」+「ビルドアップ」の耐久寄りの型であることが多く、「きのこのほうし」警戒でモロバレルに後投げされることから、「クリアスモッグ」で積み展開を阻止しつつ、「ごつごつメット」による削りを入れることで、後続の圏内にいれることを意識した。また、「こうごうせい」を警戒してか、律儀に「ちょうはつ」、「アンコール」を入れてくる人が多かったことから、2回目以降の補助技のタイミングで、マスカーニャに引くと、モロバレルを温存しながら突破することができる。なお、事前に「どくびし」を撒いておけると、ゴツメの定数ダメージと合わせて、より有利に進められる。
対アーマーガア、キョジオーン、ヘイラッシャなど物理受けピン採用構築
環境にいる鈍足高耐久な物理受けポケモンは、スコヴィランで容易に起点にできることから、マスカーニャで「どくびし」を撒いた後は、基本的に死に出しスコヴィランで良い。
アーマーガアについては、マスカーニャ対面で「てっぺき」の起点にされる場合があることから、タイミングを見て、スコヴィランに引いたほうが良いケースがある。スコヴィランの「まもみが」を阻止するために「ちょうはつ」を撃ってくる個体がよくいるが、基本的に上がとれる関係上、「まもみが」で2ターンは確実に「ムラッけ」の試行回数を稼げる点、フェアリーテラスタルでメインウェポンである「ボディプレス」を半減できる点、こちらは「かえんほうしゃ」でアーマーガアを確定2発がとれている点、「ちょうはつ」の次のターンに後続に引く場合、「みがわり」が場に残ってしまう点などを考えると、基本的にこちらが有利なことに変わりはないため、あまり気にする必要はない。また、不意のテラスタルについては、ドラゴンタイプが多かった為、相手のテラスタルを見てから、十分に対応可能なことが殆どであり、相手がアーマーガアでテラスタルを切ってくれる場合は、殆ど勝つことができた。
キョジオーンについては、前述のスコヴィランの被ダメージ計算例を見て貰えばわかる通り、テラスタルを切ると「しおづけ」を「みがわり」が耐えることから、対面で容易に起点にできる。ただし、ゴーストテラスタルで「のろい」をされるケースが、数少ない負け筋であるため、その場合は早い段階でCupを引いて、「のろい」をする余裕を作らせない、もしくは「のろい」をされた次ターンに倒せるようにする必要がある。それ以外のテラスタイプについては、特に脅威に感じた試合はなかった。
ヘイラッシャについては、そもそも選出される機会が少なかったが、選出された場合、マスカーニャかモロバレルと対面すると、なぜか即テラスタルを切ってくれる上に、草タイプとドラゴンタイプにしか遭遇しなかったことから、どちらのタイプもスコヴィランで対応可能なため、特段苦戦した覚えがない。
対受け回し構築
前述の通り、物理受けがピンで入っている構築は容易に起点が作れたこともあり、比較的勝ちやすい相手と言えたが、完全な受けまわし構築相手だと「くろいきり」ドヒドイデや、「しんかのきせき」ラッキー、「てんねん」ドオーなど、スコヴィランだけでは突破が難しい相手が多い。従って、ユキノオーの「ぜったいれいど」で無理やり相手の選出を崩すことによって、勝つことを意識していた。「ぜったいれいど」を避け切られた場合は、大人しく降参を推奨する。
統括
6世代から草統一を触り始めて早9年、7世代で円熟期を迎え、8世代のダイジェット環境による草統一冬の時代を過ごし、いざ9世代へと意気込んでいた当初、荒野と化したパルデア草統一のラインナップを見て絶望していました。
しかし、一見荒野にしか見えない大地にも、目を凝らせば強かな草花が芽吹いていました。そこへ、環境全体がパワーダウンしたことが、草統一にとって春を告げる追い風となり、結果的に歴代の環境の中で最も草統一が輝ける環境だったのではないかと個人的に感じました。
正直に言うと、8世代では終ぞ達成できなかった、草統一最終3桁順位を9世代の最初のシーズンで、いきなり達成できたことに、自分でもビックリしています。しかし、今回の記事で紹介したように、この構築は未完成です。進化の余地がたくさん残されています。従って、この記事が、今後のパルデアシングルにおける草統一研究の一助となれれば幸いです。
ご購読ありがとうございました。
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P.S.
2/1のポケモンHOMEの更新にて、最終レート2144を記録していたことが判明しました!
苦節9年、ついに草統一レート2000越えを達成することができ感無量です。