みなさん、こんにちは!
Kionです。
今回は、MA-2のシングルバトルにて草統一でチャンピオン級にタッチしつつ、最終622位と好成績を残せたので、筆を執りました。
目次
はじめに
構築の作成経緯
まず、構築のコンセプトとしてなにを採用すべきかですが、メガシンカ環境については、6-7世代を通しての経験があったので、当時使っていた構築を8-9世代で追加された要素を加えて再構築すれば良さそうというザックリとした構想自体は発売当初からありました。ただ、シーズンMA-1はダブルバトルに注力していたこともあり、構想を実現することはありませんでした。

図1 GCの結果(JCSは予選落ちました)
当時の構築の概要としては、先鋒は撒き技で盤面形成(ex.『ステルスロック』)、次鋒で『エルフーン』の『おきみやげ』をして後続のエースポケモンの起点作成を行い、エースで全抜きをするといったものでした。当時の構築を再現するにあたって、撒き技要員と『エルフーン』については、初期から実装済みだったので、一見再現は容易く思われましたが、当時エースを担っていた『カミツルギ』と『ルンパッパ』が、どちらも未実装だったことがネックとなりました。したがって、実装済みのポケモンの中から新しくエースを見繕う必要がありました。
上記2体からもわかる通り、この構想におけるエースとしての条件は、積技や天候補正を活かして、環境でよく遭遇するポケモン達に対して、1体で全て倒しきる性能を持つ事です。候補として挙がってきたポケモンとしては、『ドダイトス』と『スコヴィラン』がいました。前者については、『からをやぶる』の能力上昇による安定した火力が期待できます。後者は安定感こそ欠けるものの、特性『ムラっけ』による能力上昇でステータスを完成させることができれば、一部を除いて殆どのポケモンに勝てる可能性を持っています。しかし、この2匹についてはSVのレギュレーションHにおいて既に充分な考察をした後でした。
結論から言うと、『ドダイトス』は1回積んでも役割対象に対して火力がわずかに足りない点、『からをやぶる』の仕様上、2回目を積みづらい点、『ドダイトス』を入れることで勝てるようになる相手が少ない点などからエースとしては不採用となりました。一方で、『スコヴィラン』は『カイリュー』などの苦手なポケモンに対しても『ムラっけ』の試行回数さえ稼げれば、ある程度の再現性のある勝ち筋を担保できること、『ムラっけ』の外れを引き続けた場合でも、即負けにはならず最悪の場合TODに持ち込める点を評価して、今回のエースは『スコヴィラン』を採用することにしました。『ドダイトス』とは別に、『ステルスロック』を撒けるポケモンがいると、足りない火力を補いつつ『ドダイトス』がアタッカーに専念できることから、今後のアプデで追加された場合は、そっちのルートについて開拓する余地があると思います。
ちなみに『スコヴィラン』を採用するにあたって、留意すべき点として、SVからチャンピオンズにおける仕様変更がありました。1つ目に、技のPPの変更です。『まもる』のPPが16から8に半減したことで、『ムラっけ』の試行回数を安全に稼げる回数が大幅に減りました。これについては後述する盤面形成を工夫することで解決を図っています。2つ目にTODが引き分けになる点です。技構成上どうしても時間が掛かる為、このポケモンを使っているとTODは頻繁に起こります。SV以前は、TODで勝敗が着くため、常に残数や体力の管理をする必要がありましたが、これからはTODで勝敗が着かないので残数については管理をする必要が無いという点がプラスに働きます。具体的にいうと、試合の序盤から『エルフーン』の『おきみやげ』を雑に押して、残数有利を取られても良いということです。
次に考えるべきは盤面形成役の選定です。これについては、SVで実績のある『どくびし』持ちの『マスカーニャ』で即決しました。他に『ドダイトス』の『ステルスロック』も候補にありましたが、前者は一度決まれば、毎ターン定数ダメージを稼げる点が、『まもる』で『ムラっけ』の試行回数を稼ぎながら、相手を倒しにいけるため、前述のPPが減った部分をカバーするのに最適でした。これにより、この構築における約6割の選出を占める、『マスカーニャ』+『エルフーン』+『スコヴィラン』の並びが完成しました。
ここからは、『どくびし』展開が通らない相手に対する補完を考えていきます。具体的には、『ゲンガー』や『キラフロル』といった毒タイプに対するコマが必要です。これについては、対面でなら上記のポケモンに対して打ち勝てる『メガフシギバナ』を採用することで解決を図りました。上記のポケモン達は、草統一に対して初手に選出されることが多く、仮に『おきみやげ』を決めても、対面から『スコヴィラン』で起点にするには難しいです。したがって、『フシギバナ』を対面で合わせることで、一旦、盤面からこれらのポケモンをどかすことを目標とします。大概の場合、これらの毒タイプのポケモンは『アーマーガア』と組んでおり、『フシギバナ』に対してこのポケモンを後出ししてきますが、そこに対して『ねむりごな』を合わせて、ヒットした場合は『スコヴィラン』に引くことで、比較的安全に起点を作ることができます。これにより、残りの選出率約4割を占める『フシギバナ』+『エルフーン』+『スコヴィラン』の並びが完成しました。
さて、ここまで読んでお気づきの方もいるかと思いますが、4体で選出の10割を占めているってことは、残り2枠はどうしたのだという当然の疑問が残ります。これについては正直な話が、安定感の無い『スコヴィラン』と比較しても、勝ちを確実に稼げるポケモンが草タイプにいなかったという切実な理由があります。いくつかアイデアは仕込んでみましたが、選出できる場面が殆どなくトータルでも2%あるかないかでした。
レート推移と構築の変遷
5/17 対戦スタート
↓
5/24 マスターボール級到達

図2 5/25時点の記録
当初は新規メガシンカ枠としてブリガロンを採用していました。しかし、選出できるケースがあまりに少なく、数少ない選出した試合も引き分け1負け2と悲惨な結果に終わったことから、これ以降クビになりました。
↓
6/2 レート2000到達

図3 6/2時点の記録
『ブリガロン』の代わりに『メガニウム』を採用することに併せて、対『メガカイリュー』を意識して『ステルスロック』が撒ける起点役として『ドダイトス』を採用しました。『ユキノオー』については『ラウドボーン』の母数が少なかったので一旦割り切ることにしました。この時期は、構築の勝ち筋が『スコヴィラン』しかないことに対して、行き詰まりを感じ始めていたので、草統一でお馴染みの『496』さんとコンタクトを取って意見交換を行いました。結論から言うと、『スコヴィラン』で勝つ以外のルートがなさそうといった落ちになりましたが、意見が概ね一致したこともあり、『スコヴィラン』と心中する方向で腹を括ることを決めました。
↓
6/5 レート2100到達

図-4 6/5時点の記録
↓
6/7 レート2200&チャンピオン級到達

図-5 6/7時点の記録
レート2100に到達する前後あたりから、マッチング運と試合中の乱数の運が上振れた結果、特に苦戦することもなく、とんとん拍子で到達できてしまった。瞬間到達順位とはいえ、私の草統一における過去の記録を大幅に更新することになりました。
↓
6/10時点

図-6 6/10時点の記録
この時点では、レート2300到達と最終チャンピオン級でのシーズン終了も視野に入る様相を呈していました。後日、このレート帯から2つほど勝ってレート2283までは記録を伸ばせましたが、そこで運が尽きたのか、最終日に近づくにつれてジワジワとレートが溶けていきました。
↓
6/16-6/17 最終日
15日の昼間の時点では、そこまでに紆余曲折ありつつもレート2200ちょうどくらいでしたが、その夜に大きく溶かしてしまったことから、最終日の昼間時点でレート2020くらいまで落ち込んでいました。ここへ来て『ラウドボーン』入りと連続でマッチングするようになったため『ユキノオー』を再投入したり、『メガフシギバナ』の調整を大きく変更するなど、この時点ではかなり手遅れ感がありました。しかし、16日の深夜までにレート2100まで復帰させることができたので、一縷の望みをかけて仮眠を挟んで朝から潜ることにしました。結果として、前日までの勝てなさが嘘のように勝ちを稼いで、レート2200台まではアッサリと戻すことができました。けれども、そこからは思ったように勝てず一進一退の攻防が続いた結果、レート2300にたどり着くためには時間不足となったため、最後の試合を引き分けたタイミングで撤退しました。

図-7 最終結果
個体紹介
マスカーニャ

解説
構築おける役割は、ギミックの始動役。『どくびし』で盤面形成を行いつつ、隙があれば『へんげんじざい』による、多彩なタイプ一致技をもって弱点を突くことで奇襲することを主な目的としている。
調整については、Sは準速の『こだわりスカーフ』もちの『マスカーニャ』の上が取れるライン、CはH32振りの『ウルガモス』が『パワージェム』で高乱数(87.5%)となるようにして、余りをA振り分けた。調整については諸説あるが、過去作で使い慣れた調整を流用した。
持ち物については、『きあいのタスキ』が候補としてあるが、ミラー対面における初手『トリプルアクセル』を考えると、相手が『こだわりスカーフ』持ちだと一方的に不利な戦いを強いられる為、『こだわりスカーフ』を持たせた。前述の努力値において最速にしない理由としては、ミラーの同速対決が不毛な点、火力のリーチが短くなる点を嫌った為である。MA-2では準速スカーフ型が増えていたようなので、結果的に嵌った形になった。
技構成については、構築の肝である『どくびし』のみ確定としたい。9世代はテラスタルによる突然のタイプ変更の影響もあってか、対面した相手の弱点を突くことによる打破よりも、幅広いタイプに通る汎用性と高火力が優先されがちなこともあり、『パワージェム』などの低威力なマイナー技が読まれることは殆どなかった。しかし、今作は弱点を突くことがセオリーとなった為、多くの人が『かみなりパンチ』や『パワージェム』といった前作だとマイナー寄りの技を採用し始めたこともあり、弱点を突いて奇襲といった動きはまず通らない。したがって、『どくびし』だけして退場することが殆どなので、通りのいい技ならなんでも良い気がする。ただし、後述する立ち回りの項で詳しく書くが、構築的にきつい『ブリジュラス』の『ほえる』を封殺できるという点で『じごくづき』を個人的に買っている。
エルフーン

解説
構築の役割は、起点作成と起点回避。基本的には、『おきみやげ』をして退場する事が最優先だが、『きあいのタスキ』を盾に『マスカーニャ』のこだわり解除や、『スコヴィラン』の能力リセットのためにクッション役として出すこともできる。
努力値の配分については、特に意識する先もなかったので、CSに特化させた。調整に関してはもっと工夫できるはずなので一考の余地あり。
技構成については、最低限の打点として『ムーンフォース』、起点回避用の『アンコール』、起点作成用の『おきみやげ』までは確定としたい。『おいかぜ』については、HPが削れた『メガフシギバナ』で上から『こうごうせい』することで再展開したり、相手の削り残しを『ムラっけ』を絡めずにスイープしたり、『スコヴィラン』で下からの受けが効かない際に、『まもみが』と併せて『ムラっけ』の試行回数を2~3回稼いだりする際に使う。しかし、限定的な状況でしか活きない技なので、単純に『スコヴィラン』への繋ぎとなる『やどりぎのたね』や、たすきと相性がいい『がむしゃら』も候補としてあげられる。
スコヴィラン

解説
構築における役割は、エース。『まもみが』で定数ダメージを稼ぎつつ、『ムラッけ』の能力上昇により、本来突破不可能な相手を無理やり突破する。今作はテラスタルによるタイプ相性の誤魔化しは効かないので、苦手対面は常に『みがわり』を残すことを意識する。また、タイプ相性が変わらない弊害として『ステルスロック』が死ぬほど刺さるので、サイクル戦の選択肢は端から捨てている。特に相手の並びで『ほえる』や『ふきとばし』が見えている場合は、このポケモンのみの状況を最優先で作ることを意識する。
努力値の配分については、Hは『みがわり』と『たべのこし』の効率を考えて16n+1、BはいじっぱりA32『ガブリアス』の『げきりん』を、最高乱数を除いて1回耐える。DはひかえめC32『ブリジュラス』の『りゅうせいぐん』を確定で耐える。Sは、準速60族に対して+2、1段階上昇で陽気S32『ガブリアス』を、2段階上昇で控えめS32『こだわりスカーフ』持ちの『サザンドラ』まで抜ける。調整に関しては、SVのレギュレーションIで使っていたものを若干弄っただけなので、最適化はされていない。Sに関しては欲を言えば116まで伸ばせると、2段階上昇時に準速の『こだわりスカーフ』持ち『ガブリアス』を抜けるようになるため、基礎ポイント捻出のために耐久調整は一考の余地あり。
技構成については、この構成で確定としたい。
フシギバナ

解説
構築における役割は、対毒タイプ。主に、初手に出てくる『ゲンガー』や『キラフロル』、『オオニューラ』を意識して選出する。上記のポケモンに対しては、対面からなら殴り勝てることが多いので、相手の構築に受け先となるポケモンがいる場合は『ねむりごな』を積極的に押すことで、出てきたポケモンを『スコヴィラン』の起点するパターンが多い。チャンピオンズで最速起きの確率が上がったとは言え、当たれば6割強で無償の起点を作れる点が偉い。
努力値の配分については、元々はHBDでB寄りの調整を掛けていたが、そもそも対面する想定に特殊アタッカーが多い事、不意に来るひかえめ『メガゲンガー』の『ヘドロウェーブ』が2回耐えられずに負けることが終盤にかけて増えた為、HDをひかえめC32『メガゲンガー』の『ヘドロウェーブ』を高確率で2回耐えるライン、HBをいじっぱりA32『マスカーニャ』の『トリプルアクセル』を高確率で2回耐えるラインとした。Sは元々、S2振り『ブリジュラス』意識で実数値108としていたが、同速対決が散見されたので、実数値109まで伸ばした。
技構成については、役割遂行用の『だいちのちから』、継戦能力を担保する『こうごうせい』は確定としたいが、残りの枠は諸説ある。『ヘドロウェーブ』は、『メガミミロップ』が高乱数2発にできるなど、タイプ一致で安定した火力となるため採用した。『ねむりごな』は前述のとおり、当たったときのリターンが大きいため、起点作成を目的として採用したが、やはり命中不安による再現性の無さは拭えない。耐久が高いため辛うじて2~3回程度の試行回数が稼げるが、不利対面においてお祈りで押すことも多いので、採用せずに済むならその方がよい。他の候補としては、上記の構成だと『カバルドン』など本来であれば有利なはずの草弱点持ちに対して不利となってしまうため、『ギガドレイン』、『エナジーボール』、『リーフストーム』などの草技があげられる。また、今回は『アーマーガア』に対して『ねむりごな』で誤魔化していたが、『にほんばれ』と『ウェザーボール』を採用すると、『アーマーガア』に打点を持ちつつ、『こうごうせい』の回復量も増える為、構成上は綺麗に見えるので一考の余地がある。
ドダイトス

解説
構築における役割は、対『カイリュー』に対する盤面形成。だったのだが、ピンポイント過ぎて出せる構築が限られる為、殆ど見せポケとしてのこけおどしの役割。複合タイプが攻撃面では優秀なので、もう少しAとSの種族値が高ければアタッカーとして化けていた。
努力値の配分については、耐久面は控えめA0C32『メガカイリュー』の『エアスラッシュ』+『しんそく』に対して約91%で耐える。Sは岩石封じ一回で、無補正S32の100族が抜ける。したがって、環境の多くの『メガカイリュー』に対して、『がんせきふうじ』+『ステルスロック』で起点作れることになる。
技構成については、盤面形成用の『がんせきふうじ』、『ステルスロック』、起点回避用の『ほえる』は確定としたい。のこり1枠について、今回は一致技として『じしん』を採用しているが、特別な理由はないので、『スコヴィラン』への繋ぎを考えると『やどりぎたね』なども一考の余地がある。
ユキノオー

解説
構築における役割は、対『ラウドボーン』専用機。環境に『ラウドボーン』自体がそれほどいないこともあって選出率はトータル2%程度なので、『ラウドボーン』入りに対して負けを割り切れるなら採用する必要性は薄い。たまにいる『フレアソング』以外の炎技もちは無理なので降参を押しましょう。
努力値の配分については、HDはC130『ラウドボーン』の『たたりめ』を『みがわり』が高確率で耐える。Sは環境にいる少しだけ素早さに努力値を割いている『ラウドボーン』意識で過去作の調整を流用して93としているが、チャンピオンズでは同速まで振られていることがあったので、94ないし『メガハッサム』意識の95~96あたりまで振ってもよいかもしれない。
技構成については、『ラウドボーン』を意識しているため、安定打点として『だいちのちから』、『あくび』や『おにび』に対して強い『みがわり』と、後出しされるポケモンを無理やり突破する為の、『ぜったいれいど』は確定としている。『れいとうビーム』の枠については、過去作ではサイクル戦意識の『こごえるかぜ』をいれていたが、今作は草統一においてサイクル戦が成り立たないので、安定技として採用した。
メガニウム

解説
構築における役割は、対カイリューにおけるエースになるはずだった。メガシンカすることで前述の『ドダイトス』の『ステルスロック』と併せて、最低限火力は担保されているが、耐久面と素早さが中途半端で、エースとしておくには信頼できない。
努力値の配分については、『くさわけ』から全抜きを狙うのでCS特化にしてみたが、環境にいる『こだわりスカーフ』を持っているポケモン達の上が取れるわけでもない為、1段階上昇時にようき『ガブリアス』抜きくらいまで振って、残りを耐久にふったほうがよかったかもしれない。
技構成については、全抜きを狙う為に『くさわけ』のみが確定で、残りは基本的に火力と役割遂行ができる技優先で『マジカルシャイン』、『ソーラービーム』、『だいちのちから』、『ウェザーボール』、『げんしのちから』などが候補として存在する。あとは、どのポケモンに対して勝ちたいかで選ぶわけだが、筆者は『メガカイリュー』+鋼タイプ+@1のような並びを意識して、上記のラインナップで採用した。
選出や立ち回りについて
基本選出
1
OR 
2

3

『マスカーニャ』or『フシギバナ』と『エルフーン』で盤面を作りつつ、『スコヴィラン』を通すだけ。このように書くと、とても簡単な作業に思えるが、『ムラッけ』を当てにしているだけではとても勝てないので、HP管理をするために相手の行動を読んで、適切なタイミングで『みがわり』や『やどりぎのたね』を通していく必要がある。安易な『まもる』は、1ターンを無償で相手に渡すだけの利敵行為に成りかねないこと、終盤必要な場面でのPP不足に繋がるため押すタイミングに注意が必要。初手の『マスカーニャ』ミラーや有利対面に関しては、相手視点は引くことが可能だが、こちらは受けが利かない為に、引くことができないので、一貫して居座るようにしていた。単純な有利対面であれば、引かれる想定で『どくびし』を押すのだが、『マスカーニャ』ミラーに関しては相手に『どくびし』を押されるとほぼ負けなので『トリプルアクセル』で倒すことを優先する。素直に引く人と、居座ってくる人でまちまちだったので、相手のプレイングスタイルと、構築次第なところがある。
対『リザードン』
勝率48% 不利
XかYかで、立ち回りが変わってくるが、基本的に構築コンセプトである『どくびし』が入らない点と、『ニトロチャージ』で『みがわり』を割りながら素早さを上げてくる点はどちらにも共通する不利な要素。ただし、XかYの2つで比較すると圧倒的にYの方が楽である。理由としては、Yは火力補強のための手軽な積技が無く、晴れに火力を依存していることにある。これにより、『おきみやげ』が決まると一旦交代する選択肢を取らせやすく、『みがわり』を安全に残せるターンが作れるケースが多いので、そこから『ムラっけ』の試行回数を十分に稼げる可能性がある。また、相手の特性『ひでり』にただ乗りできることもあり、Cが上がりきれば『かえんほうしゃ』でワンパンも狙えるので、ダメージソースを稼ぎ易いことが挙げられる。一方でXに関しては、『つるぎのまい』や『りゅうのまい』といった火力補強用の積技を持っていること、メガシンカすることで交代すると『どくびし』に接触してしまう状況から、『おきみやげ』を決めたとしても交代を誘発するどころか、むしろ居座りを誘発しやすい。したがって、『ムラっけ』の試行回数を稼いでも受け切れる状態が作れないため、常に『みがわり』を残す必要がある。また、その前提を考慮すると『やどりぎのたね』を入れる為には、相手が積み技を使うタイミングに合わせる読みを要求されるため、読み外した時点で負けになるパターンが多い。Yのときは『かえんほうしゃ』が大きなダメージソースとなったが、Xの場合はタイプ相性が1/4で、ダメージソースとしては実質的に『やどりぎのたね』しか期待できないことも逆風となる。理想的なことを言えば、どちらのリザードンに対しても、『やどりぎのたね』を入れたうえで下から常に『みがわり』を張れる状態を作ることができれば勝てるが、その盤面を作るのも維持し続けるのも難しい。
対『ブリジュラス』
勝率73% 有利
この構築にとっての癒しポケモン。『フシギバナ』から入る場合は、初手は『ミラーコート』警戒とSラインの確認も兼ねて、『ねむりごな』から入る。基本的に『フシギバナ』で入った場合、相手視点で『ステルスロック』による盤面形成が優先されるためか、1~2回は『だいちのちから』が通ることが多く、『スコヴィラン』の『かえんほうしゃ』でも倒せる状態になってから後続に引くか、そのまま倒させてくれるケースが多かったので、裏のポケモン次第だが『フシギバナ』と『スコヴィラン』のどちらかで詰めに行く。
『マスカーニャ』から入りたい場合かつ、このポケモンの選出が予想される場合、最終盤面は『スコヴィラン』一体だけの状況を作ることを目標にする。ほとんどの場合は初手にくるか、こちらの『マスカーニャ』に合わせて後出しされるので、こちらは『どくびし』を撒きつつ、倒して貰うこと目標にする。倒して貰えた場合は、『エルフーン』の『おきみやげ』で退場して、『ほえる』や『ドラゴンテール』で『スコヴィラン』を流せない状態を作る。『おきみやげ』が入ると『スコヴィラン』に対して有効打がないので、確実に『みがわり』を残せるターンが作れる。偶にこちらの意図に気づいて、『ステルスロック』を撒きながら、『マスカーニャ』を『ほえる』や『ドラゴンテール』で流してくることがあるが、その場合『ほえる』持ちは『マスカーニャ』で再着地した際に『じごくづき』で倒して貰うよう誘導する。『ドラゴンテール』持ちは、そもそも起点回避技を持っている『ブリジュラス』が耐久振りであることが多いことから『スコヴィラン』で上から『みがわり』が貼れるため、直接起点にするケースが多かった。稀に両方採用している相手がいるが、その場合は『スコヴィラン』が着地しないことを祈りながら、『マスカーニャ』を倒してもらうことを最優先にサイクルを回すことになる。なお、『しろいハーブ』持ちが多いので、相手の持ち物が確認できていない場合は、『おきみやげ』ではなく『ラスターカノン』を『アンコール』で縛って起点をつくるケースもあった。今後、『パワフルハーブ』が実装されると『メテオビーム』採用型が出てくるので、簡単に起点にできるのは今だけの可能性が高い。
対『ゲンガー』
勝率61% 微有利
『ゲンガー』軸の基本として、初手に『ゲンガー』+『受けポケモン』+『ガブリアス』のような出し方が多く、こちらの初手『フシギバナ』に対して、後続の2体のどちらかが後出しされるケースが多いので、そこに合わせて『ねむりごな』で起点を作りに行く。たとえ、居座られて技を外したとしても、『ヘドロウェーブ』については2回耐え、最大打点であろう『たたりめ』については1ターン目に、『おにび』や『でんじは』が打たれているはずなので、2回目の試行ができる(『さいみんじゅつ』は考慮しない)。特性『かげふみ』のせいもあり、『ムラっけ』で外れを引きすぎた場合の交代でリセットができないので、乱数の引きが悪いなと感じたときはHPが担保できているうちに、ダメージ覚悟で『やどりぎのたね』を当てに行く判断を下す必要がある。『おきみやげ』を入れても、『ヘドロウェーブ』に対して『スコヴィラン』が『みがわり』を残す余裕は無いので、『おきみやげ』から対面するプランはできるだけ避けたい。ちなみに、このマッチアップにおいて逆立ちしても勝てないケースとして『ほろびのうた』採用型の『メガゲンガー』が存在するが、幸いなことに環境にそれほど数がいない為、当たったら事故と割り切るしかない。
対『キラフロル』
勝率53% 不利
SVのときは、鋼テラス『スコヴィラン』で毒技を透かして、対面からオヤツ感覚で起点にしていたが、今シーズンはテラスタルがないのでとても不利な対面。前述の通り、対面で勝つだけなら『フシギバナ』で勝てるのだが、ゲンガー同様大概の場合、後続の受けポケモンに引かれるので『ねむりごな』から入る。『アーマーガア』がいる場合は、『スコヴィラン』で詰める必要があるため、『キラフロル』対面では『みがわり』を残した状態で対面すること意識する。幸いなことに、『キラースピン』もちの個体がほぼいないので、『やどりぎのたね』が通るのがせめてもの救い。相手に『まもみが』を1回でも見せると、2回目以降はこちらが『まもる』を押したいタイミングで『ロックカット』を合わせてくるケースがよくある。したがって、そのタイミングで『やどりぎのたね』を合わせて、常に下から『みがわり』が貼れる状態を作れると楽な試合となる場合が多い。『ゲンガー』と違って、『おきみやげ』を入れても『ヘドロウェーブ』を『スコヴィラン』が確定で耐えないので注意すること。ちなみに、テンプレートとして選出されることがある『カバルドン』+『キラフロル』の所謂『カバフロル』の並びに対しては、『カバルドン』に対して有効打が無いため、キツいマッチになりがちだが、シーズン終盤に『カバフロル』の『カバルドン』は『ふきとばし』持ちが、なぜか少ないことに気づいたので、途中からは『カバルドン』を起点にすることを意識していた。
対『フシギバナ』
勝率45% 不利
このマッチアップは、こちらも『フシギバナ』から入ることが多い。Sに割いているおかげでミラー対面において殆どの試合で先制することができた。したがって、相手の調整次第ではあるが、先んじて動ける分、ミラーはかなり分のいい勝負ができる。しかしながら、対面だけを相手にしてれば勝てるゲームではないので、サイクル戦の様相を呈し始めると途端に不利になるので、相手の交代するタイミングを見極める必要性がある。特性『あついしぼう』によって、ほのおタイプに対して強い風を装っているが、実は『スコヴィラン』でCが上がれば、比較的楽に殴り勝てる相手なので、こちらの『フシギバナ』の役割としては、毒技と『こうごうせい』のPPを削ることによって、『スコヴィラン』の試行回数を稼ぎやすくすることを目標にする。なお、PPを削る段階で結構な時間を消費する為、TODによる引き分けが発生しやすいマッチアップでもある。
対『マフォクシー』
勝率78% 有利
『どくびし』を『マフォクシー』が踏んでくれるかどうかで難易度が一変するマッチアップ。踏んでくれた場合は、『スコヴィラン』でターンを稼いでいる間に倒れていくので、とても簡単なゲームになる。一方で踏ませられなかったときは、苦しい展開になることが多い。『アンコール』の有無、積技の有無、『ねがいごと』の有無などで、立ち回りが大きくぶれる。特に苦しいのが『ねがいごと』持ちに対してで、有利な盤面を作れても『ムラっけ』でCが上がらないとTODで引き分けに持ち込まれるケースが多発する点である。踏ませ損ねるケースは、初手に『マスカーニャ』で対面した際に居座りをされる場合と、『マスカーニャ』で相手の初手を倒す残数有利を優先したときに、死に出しされるケースが殆どである。
対『カイリュー』
勝率48% 不利
このマッチアップは『カイリュー』に『みがわり』と『はねやすめ』が採用されているか否かで大きく変わってくる。特に前者の有無が大きく影響するマッチで、前者が無い場合は、順当に『ムラっけ』で試行回数を稼げたなら、勝てずとも引き分けに持ち込めることが多い。ある場合は、下から動いて『やどりぎのたね』入れることが難しいため、回復ソースが得られずジリ貧になって、そのまま負けるケースが多く、S上昇を引いた状態で対面できないと勝てないことが殆どである。
対『クエスバトン』
勝率約5割前後 不利
このマッチは、『マスカーニャ』の『どくびし』をバトン先が踏む状態を作ること、『エルフーン』の『アンコール』で安易にバトンをさせないこと、『クエスパトラ』に『やどりぎのたね』を入れる事を意識する。『マスカーニャ』がタイプ的にクエスパトラに対して有利な事と、『エルフーン』の『アンコール』によって相手視点だと圧力があるため、安易なバトン自体は防げることが多いが、バトン先として構築に『メガピクシー』がいると途端に面倒な試合となる。後出しで着地してくれる場合は、『どくびし』が入るので問題ないが、先出しでメガシンカをされると『どくびし』を踏ませることができないので、崩す手段が途端に少なくなる。幸いなことに『コスモパワー』型であれば、『おきみやげ』を入れてしまえば、『スコヴィラン』で充分な試行回数を稼ぎながら受け切れるので、急所のワンチャンスを狙いながらお互いに攻め手に欠ける状態でTODをするケースが多かった。
構築的に勝てないポケモン
『のろい』採用型『ミミッキュ』
構築コンセプト的に、残数有利を捨ててスコヴィランでワンエースをする都合上、ラス1『スコヴィラン』の盤面を作った時点でこの型に遭遇したら負け。『エルフーン』を残した状態で先に『スコヴィラン』で着地展開できると、相手の『ミミッキュ』が『のろい』もちであれば後出しからの交代を誘発できるので、そこから『スコヴィラン』のHPをある程度担保した状態でこのポケモンを処理できると、交代から再展開が可能なので勝ち筋が残せる。しかし、どのタイミングで交代するかは相手に依存する部分が大きいので、選出画面でこのポケモンが見えたときは剣の舞のアタッカー型であること祈る。
『ほろびのうた』
前述の対『ゲンガー』の項でも書いたが、『スコヴィラン』でワンエースをする都合上、前項の『のろい』と同様にこういったサイクルを強要される技には一切の耐性が無い。
『積み技』+『連続技』
『スコヴィラン』のステータスが育っているかつ、相手に『どくびし』を踏ませている状態ならば、充分勝てる見込みがあるが、『ムラっけ』の試行回数が不十分な状態から、ヨーイドンで積合戦をスタートするとまず勝てない。幸いなことに『いかさまダイス』が未実装なので、なんとか誤魔化しが効くケースが多いのが救い。
『ちょうはつ』
『ムラっけ』の試行回数を十分に稼いだ後であれば問題ないのだが、不十分な状態だと試行回数を稼ぐ行動が封殺されるので、即負けとなるケースが多い。
『ラウドボーン』
このポケモンのみ意識するのであれば、いくらでも対応策があるのだが、一緒に選出されるポケモンを考えると、こちらはサイクル戦が成り立たないので、かなり分が悪い勝負をすることになる。『ユキノオー』で、後投げされるポケモンを『ぜったいれいど』で飛ばせるかどうかが勝敗を分ける。
統括
9世代における草統一が、最後の最後に不完全燃焼な状態で終えたこともあり、今作は最初のレギュレーションでしっかり結果を出せたことが本当に嬉しいです。今の所、観測できている範囲においては、
『チャンピオン級に到達できた草統一使いは私だけ』
なので、今後二人目が出るまでしばらくの間は擦れるネタができました。
※206/7/8 二人目がでました。わずか1カ月の短い春でした。
構築の立ち上げ当初は、『テラスタル』の無い環境における『スコヴィラン』は正直な話が弱いだろうと考えていましたが、レギュレーションMAにおける環境全体のパワーが低かったことにより、私の想定以上に『ムラっけ』の試行回数を稼ぎやすかった点が追い風でした。なお、レギュレーションMBでは、『メガムクホーク』など、今回の構築のメインギミックではどうしようもないポケモンが増えた割に、草タイプとしては強化された要素が少ないので、よほどいいアイデアを思いつかない限り草統一やる予定はありません。『ナットレイ』か『カミツルギ』が参戦するころに戻ってこようかなと考えています。
さて、ここまでのご高覧ありがとうございます。今後については、ダブルバトルに注力する予定なので、そちらで結果を出した際に記事を投稿できればいいなと考えています。では、またの機会に!

ポケモンSV ランクバトルS1【草統一シングル最終751位・レート2144】ー気まぐれシェフによる3種の茸と唐辛子の冷製毒菱仕立てー - 草統一使いの呟き
レギュHにおける草統一備忘録【Re:レート2000にあと一歩で届かなかった】 - 草統一使いの呟き
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