【S8最高2121最終2007】 カバドリマンダ with 海月ROCKET G
はじめに
今回はUSUM S8 シングルレートで2100を達成したので、その構築を紹介します。
構築の作成経緯
今回の構築は、年明けからTwitterや通話窓で懇意にしているルミナシアさんと共同で考えた末にできたものです。まず、構築の方針としてカバドリマンダを軸としてそれに対して出てくるポケモンの対策の洗いだしから始めました。この3体の並びに関しては、バンドリとギガドリが苦手とする相手(主にミミッキュやランドロスなど)に対して、カバドリの方が柔軟に対応できること、砂パの裏に合わせるメガ枠としてボーマンダ以上にしっくりくるポケモンはいないという相互認識に基づいて決まりました。そして、対策の洗い出しをした結果いくつか構築草案ができましたが、どれも満足のいく出来ではなく、どこかしらに穴がある構築ばかりでした。考察を続けるうちに「あれを対策すれば、こちらが重くなる」といったように堂々巡りが発生し、結果的に考察がストップする事態に一時期は陥りました。では、「今回の並びはどうやってできたのか?」となるのですが、考察に行き詰まり、息抜きと暇つぶしに見た実況動画でウツロカグヤの並びが使われていたことがキッカケで思いついた偶然の産物だったりします。それまではウツロカグヤの並び自体は知っていたものの、その特徴や立ち回りに関しては殆ど無知だったので、初めて見たその強さに惹かれました。そこで、砂パの裏選出としてテッカグヤが優秀であることは以前にますたんぐさんによって証明されていたので、試しにウツロカグヤの並びを砂パに入れてみることにしました。試運転の結果、カバドリマンダがよく呼ぶゲッコウガ+ランドロスといったような流行りの並びに対して、スカーフウツロイドとテッカグヤの並びが強いことから、選出誘導における噛み合いも悪くないことがわかり、ウツロカグヤの採用を決定しました。これにより構築の5枠が決定したので残り1枠については、これまで相手のテッカグヤにまともに勝てるコマがボーマンダしかいないこと、流行りの構築においてピン刺しでよくいるカプレヒレ、スイクン、水ロトムなど中速高耐久の水タイプに対して構築単位で回答がなく初手に呼びやすいことから、それらに強い最速草Zヒードランを採用することにした。
立ち回りについて
砂+ウツロカグヤで選出誘導を行い、環境によくいる水タイプ+ランドロスの並びで砂パを見ている構築に対してウツロカグヤ@1、もしくはドランカグヤ@1で相手の水タイプに奇襲をして3-2の有利状況を作り出すことでEasyWinを狙うのが基本的な立ち回り。ただし、ランドロス+水タイプorカプ・コケコ+メタグロスといった構築の場合は、ウツロカグヤだとメタグロスが重いので、カバドリカグヤを選出し相手の水タイプとランドロスをカグヤでうまく削りカバドリを通す必要がある。シーズン中盤から終盤に流行り始めたグライオン入りについては、マンダが通せる相手に関してはマンダで対策し、マンダだけでは通せない場合はヒードランの草Zや、ドリュウズの鋼Zをうまく当てることで突破していた。最速グライオンについては舞った状態のマンダかリュウズでしか勝てないので基本的にマッチングしたら降参するしかない。また、受けループ相手もよほどうまく立ち回らない限り基本的に勝てないので、崩せないことがわかった時点で降参を押して次の試合にいった方がよい。
選出例
メタグロス+ランドロス@1 → カバルドン+ドリュウズ+テッカグヤ
カバルドン+リザードン@1 → ヒードラン+ウツロイドorカバルドン@1
個別解説
カバルドン
性格 わんぱく
持ち物 さらさら岩
努力値 H252 B124 D132
実数値 215-132-169-×-108-67
技構成 じしん あくび ステルスロック ふきとばし
レート2000に乗るまではメガリザードンYに対して安定させるためにHDに252振りで使っていたが、今回は裏選出との関係でメタグロスを初手によく呼ぶこと、対処できるポケモンが基本的にカバルドンとドリュウズしか居なかったので、2000到達以降は表選出ができない際にピンで選出しても受けだしが利くようにHBD調整に変更した。この調整にすることでA197メガメタグロスのれいとうパンチが確定3発になるので、HD振りのときよりもメタグロスに対しては安定するようになった。しかし、HBDに振り分けたことで最低限の調整しかしてないため、被ダメージの量を見誤ることが度々あったので、始めからこの調整を使うことで慣れておくべきだったと思う。
被ダメージ計算
攻:ミミッキュ A156 ランク+2 ぽかぽかフレンドタイム
受:カバルドン H215 B169 92%〜108.8%(乱数一発50%)
攻:メガメタグロス A197 かたいツメ れいとうパンチ
受:カバルドン H215 B169 40.9%〜48.3%(確定3発)
受:カバルドン H215 D108 85.1%〜100.4%(乱数一発6.3%)
ドリュウズ
性格 意地っ張り
持ち物 ハガネZ
努力値 A244 B92 S172
実数値 185-204-92-×-85-130
鋼Z型のよくある調整。Aは剣舞した際にHBカバルドンが乱数一発(50%)、Sは砂下でS172ランク+1メガボーマンダ抜き、残りをBに回しカバルドンやグライオン、ボーマンダ、メタグロスなどの地震を乱数で耐える。環境にカバマンダが流行った影響で、そのメタとしてグライオンが流行したのであまり選出はできなかった。
ボーマンダ
性格 わんぱく
持ち物 ボーマンダナイト
努力値 H244 B180 S84
実数値 201-155-135-×-100-131
実数値 201-165-190-×-110-84(メガシンカ)
技構成 やつあたり りゅうのまい みがわり はねやすめ
S7終了後にフォロワーの砂パつかいの方から強いと聞いたので試しに使ってみたが、その実バケモノじみた強さだった。HBはA122テッカグヤのヘビーボンバーを身代わりが約80%で耐えるため、攻撃技がヘビーボンバー、火炎放射しかないテッカグヤは起点にできる。また、砂パによく出てくる耐久振りのA165ランドロスの岩石封じを身代わりが確定で耐えるのでこちらも起点にできる。HDはC211メガリザードンYのめざめるパワー氷を87.5%で耐える。SについてはS7の環境に多かった耐久振りボーマンダの多くがS150、もしくはS151を最低ラインにしていることから、耐久振り同士のミラーで最低限同速になるようにした。AS調整すてみタックル採用のボーマンダ、りゅうせいぐん採用のボーマンダ以外には後出し殴り勝てることが多々あった。また、メタグロスを起点にして殴り勝ったときは笑いが止まらなかった。
被ダメージ計算
攻:テッカグヤ A122 ヘビーボンバー
受:みがわり H50 B190 86%〜104% (乱数一発18.8%)
攻:霊獣ランドロス A165 がんせきふうじ
受:みがわり H50 B190 80%〜96%(確定2発)
攻:メガボーマンダ A189 ランク+3 おんがえし
受:メガボーマンダ H201 B190 85%〜100.4%(乱数1発6.3%)
攻:メガメタグロス A197 かたいツメ れいとうパンチ
受:メガボーマンダ H201 B190 77.6%〜91.5%(確定2発)
攻:メガリザードンY C211 めざめるパワー氷
受:メガボーマンダ H201 D110 87.5%〜103.4%(乱数1発12.5%)
ウツロイド
性格 ひかえめ(おくびょう)
持ち物 こだわりスカーフ
努力値 H4 C252 S252
実数値 185-×-67-196-151-155
技構成 パワージェム ヘドロウェーブ 10まんボルト ステルスロック
初手に来るゲッコウガやギャラドスに対して刺すために10まんボルトを採用した。2000に乗るまでは臆病で採用していたが、ゲッコウガを落としきれないことがあったので控えめに変更した。控えめにしたことで、ビーストブースト発動時の抜き性能も上がったのでこれに助けられることもしばしばあった。後述するヒードラン同様高レート帯になるほど読まれやすいことが顕著だったが、奇襲成功時のアドが大きかったのと、このポケモンを選出した際はサイクル戦で取り返しが付くことが多かったので、結局プレイングを変えることはなかった。リザードンに対する選出圧力を期待して採用したが、その実あまり効果はなく、ただ他のポケモン(メタグロス等)が刺さっているから選出されないという、期待とは違った方向で選出誘導効果を発揮していたため、普通にリザードンが選出されることもあった。
テッカグヤ
性格 しんちょう
持ち物 たべのこし
努力値 H244 A4 B124 D108 28
実数値 203-122-139-114-148-85
技構成 ヘビーボンバー やどりぎのタネ どくどく まもる(かえんほうしゃ)
ますたんぐさん考案の慎重HBDカグヤを採用した。2000にのるまではナットレイやハッサムに安定して勝てるコマがヒードランしかいなかったので、かえんほうしゃを採用していたが、2000以降はまもるが無かった結果落とした試合が多く、かえんほうしゃの必要性を感じなかったのでまもるを採用した。
ヒードラン
性格 臆病
持ち物 クサZ
努力値 H4C252 S252
実数値 167-×-126-182-126-141
技構成 かえんほうしゃ ラスターカノン
ソーラービーム だいちのちから
今回の構築一番の功労者。初手にくる高耐久水タイプに合わせて奇襲することで、試合展開を一気にこちらに傾ける役割を担った。環境にグライオンが流行っており、構築でまともに勝てるのがボーマンダしかいなかったが、最速で採用したことで有利対面から後出しされるHBもしくはHDに振ったグライオンに対して、ステロ+かえんほうしゃ+草Zで倒す、もしくは8~9割削れることを対戦を重ねるうちに発見し、グライオン入りにも臆せず選出することができた。このポケモンを選出した場合はZ技による奇襲を基本としているためウツロイド違い、奇襲失敗時のアド損が大きいのでかなりギャンブル性が高いと言える。また、ウツロカグヤと同居させることで選出画面で耐久型を相手に想起させるためか、アーゴヨンやクチートといったウツロカグヤが苦手なポケモンの選出抑制に一役買っていた。
受:グライオン H179 D95 54.8%〜64.9%(確定2発)
受:グライオン H179 D139 37.8%〜44.6%(確定3発)
受:グライオン H179 D95 77.4%〜91.5%(確定2発)
受:グライオン H179 D139 53.1%〜62.7% (確定2発)
まとめ
五世代末期からレートを始めて5年、xyで初めてレート2000にのせてから4年、七世代で砂パを本格的に使い始めてから1年、漸くレート2100を達成できたので今シーズンは満足です。今後については、就活もあるので隠遁生活気味になると思います。
結果
最高レート2121最終レート2007